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海外競馬情報
2022年10月20日  - No.10 - 2

2022年のワールドプールの発売金は5億ポンドを突破(国際)【開催・運営】


 ワールドプールは2022年に記録的な5億2,100万ポンド(約859億6,500万円)の発売金を達成した。入場者数減少や国内発売金のレベルの低下を現在経験している英国競馬界にとって、これは財政的な後押しになる。

 英国とアイルランドで今年17回実施されたワールドプールは、アスコット競馬場のシーズン最終日である英国チャンピオンズデー(10月15日)で終了し、2022年全体の発売金は昨年の3億6,300万ポンド(約598億9,500万円)から44%増加した。

 英国チャンピオンズデーの発売金は2,790万ポンド(約46億350万円)で、昨年の1,950万ポンド(約32億1,750万円)に比べ43%増加した。

 ワールドプールは、香港ジョッキークラブ(HKJC)がUKトート社とアスコット競馬場の協力のもとに創設したものである。競馬ファンや遠隔地の馬券購入者は、20ヵ国以上を対象とする世界共同プールに賭けることができる。

 その結果、膨大な流動性が生じ、数百万ポンドのプールに賭けることができるようになり、馬券購入者のあいだで人気を博し、競馬界に大きな財務リターンがもたらされている。

 英国チャンピオンズデーは、夏場の主要平地開催と同様の傾向を示した。エプソムダービー開催(全2日)の発売金は5,950万ポンド(約98億1,750万円)を記録し、グロリアスグッドウッド開催(全3日)の発売金は9,700万ポンド(約160億500万円)に上っていたのだ。

 HKJCの賭事商品担当常務理事であるマイケル・フィッツサイモンズ氏はこう述べた。「英国&アイルランドのワールドプールが今年も強力に成長を遂げたことを嬉しく思います。このスポーツ界の取組みは競馬ファンのあいだでますます人気が高まっています。彼らは数々の素晴らしい競馬場で最高級の競走馬やジョッキーが競う姿を見られることを評価しています」。

 英国トートグループのCEOであるアレックス・フロスト氏はこう語った。「ワールドプールの暗黙的な願望は、競馬の資金調達の仕組みを拡張し、より持続可能なものにすることです。それにより、馬券購入者はより価値のあるサービスを享受できるのです」。

 「また、今年のワールドプールの対象レースの優勝馬や出走馬の関係者の方々に感謝しており、お礼を申し上げたいと思います。2023年以降のワールドプールの成長にとって、馬主・調教師・騎手のサポートは不可欠な要素です」。

 今年、厩舎スタッフのためのワールドプール"最大の瞬間"賞が創設された。凱旋門賞(G1)優勝馬アルピニスタの厩務員アナベル・ウィリス氏が第1回目の受賞者に選ばれ、英国チャンピオンズデーで表彰された。8月のヨークシャーオークス(G1)での勝利以降のアルピニスタの活躍が評価されたのだ。

 サー・マーク・プレスコット調教師のヒースハウス調教場(ニューマーケット)で働くウィリス氏は、同僚たちと3万4,000ポンド(約561万円)の賞金を分け合うだろう。

 フロスト氏は、「英国トート社では誰もが、ワールドプールが成長を続けて英国とアイルランドの競馬界に財務リターンを増加させ、トートで馬券を購入する競馬ファンに対して卓越した価値を生み出していることを大変誇りに思っています」と語った。

By Charlie Huggins
(1ポンド=約165円)

[Racing Post 2022年10月16日「'We're enormously proud' - World Pool turnover surpasses £500m in 2022」]


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