ライトアップレーシング、3つの競馬への関わり方を提案(アメリカ)【その他】
ライトアップレーシング(Light Up Racing 以下ライトアップ)は3月5日、2回目となるイベントを開催した。競馬の素晴らしさを伝えることについて指導し、業界関係者を結束させることが目的である(訳注:ライトアップレーシングは、競馬界の透明性・認知度・説明責任の道を照らすべく、業界関係者の熱意あるグループが主導するイニシアティブである)。
ファジク・ティプトン社で開催された第1回目のイベント(2月26日)は、会員登録が殺到してウェブサイトがクラッシュするほどの大成功を収めた。関心はなおも衰えることなく、数百人もの業界関係者たちがキーンランドのライムストーンカフェに押しかけ、どうすればこのグループに参加できるかを聞こうとした。
ライトアップのヴィッキー・レナード氏は「私たちの仕事は、皆さんに力を与えることなのです。しかし最終的にはやるのは皆さんです」と語った。
レナード氏は第1回目のプレゼンで、SNSユーザーが公式機関よりも個人を信じる傾向がどれほど強いのかに焦点を当てていた。そして今回の2回目のプレゼンでは、否定的な意見を前向きなメッセージに変えるために業界関係者はどのようにライトアップを活用できるかについて説明した。
レナード氏は、競馬の難題について議論を交わすときに相互作用の指針となる4つの行動の柱について説明した。それは「透明性」「認知度」「コミュニティ」「説明責任」である
レナード氏は、「全員が一丸となって、草の根のコミュニティとしてこの目標を達成する必要があります。リーダーたちが説明する責任を負い、互いにおいても説明する責任を負うようにしなければなりません」と語った。
ライトアップは競馬への関わり方として「ネットワーク」、「コミュニティ」、「コホート(共通の特性によって定義されたグループ)」の3つのレベルを設定しており、誰でも関われるものとしている。
「ネットワーク」にはできるだけ多くの人々に参加してもらう。Eメールやライトアップのウェブサイトを通じて、メンバーが難題に答えるために必要な論点やデータを備えられるリソースが共有される。
「コミュニティ」は第一段階として、約1000人のグループが協力してSNSのアルゴリズムを活用し、前向きなメッセージを前面に押し出し、誤った情報を減らしていく。競馬産業の外部から否定的なメッセージが投稿された場合、競馬関係者が正確な情報で反論し、ただ"インプ稼ぎ"をしたいだけの人々に抗議する必要がある。
競馬への関わり方として「コホート」は最終レベルであり、これに関与する人々は最も多くの時間を費やすことになるとレナード氏は語った。ライトアップは、SNSやメディアについての公式のトレーニングを受けるつもりのある約100人を募っている。
「私たちが『コホート』で必要としているのは、競馬産業の真のインフルエンサーになろうとする人たちです。カリキュラムを作成して、これら3つのレベルに属する人々が業界のコンテンツ・マーケティング戦略を推進するための『ツール』『自信』『サポート』を得られるようにするつもりです」。
レナード氏のマーケティング企業キックコレクティブ(Kick Collective 本社:豪州)は2022年に同様のプログラム、キックアップフォーレーシング(Kick Up for Racing)を立ち上げた。彼女は豪州からの動画を見せ、キックコレクティブから得た情報のおかげで、どのようにメディアの厳しい質問に答えられるか、そしてどのようにSNSを活用できるかの例を示した。
すべてのプレゼンの動画は、ライトアップレーシングのウェブサイトにアップロードされている。
https://lightupracing.com/
By Sean Collins
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