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2025年03月21日  - No.11 - 2

デットーリ騎手の破産申請が明らかに(イギリス)【その他】


 世界で最も有名な騎手であるランフランコ・デットーリ騎手は破産申請を行うことを発表した。

 英国歳入関税庁(HMRC)との間での財政問題解決の試みが失敗に終わったことを明かしたデットーリ騎手は、次のように語った。「この6か月間私のアドバイザーは、財政状況の解決策を見いだそうとHMRCとやり取りをしてきましたが、残念ながら、破産を申請することになりました」

 「このような結果になり、私は悲しく、恥ずかしく思います。そして、他の方々にも、自身の財務状況をしっかりと管理するよう助言したいと思います。破産は重大な決断であり、これは今後長年にわたって私に影響を与えるでしょう」。

 昨年12月、デットーリ騎手が所得税の支払額を減らすための計画を巡ってHMRCと争っていたことが、上級裁判所で明らかになった。デットーリ騎手は訴訟手続きの間、匿名を希望していたが、HMRCとメディアが裁判所に申立てを行ったため匿名でなくなった。

 名前が公表された後、デットーリ騎手は元アドバイザーによって「混乱に陥れられた」としてHMRCと「緊密に協力」し、この混乱を「解決する」との声明を発表した。また同騎手は匿名でなくなる前に、HMRCに支払うべき未払い金はすでに支払ったと主張した。

 英国で3度の平地競走チャンピオン騎手に輝いたデットーリ騎手は、次のように語った。「数年前、私と家族の財務管理を任せるためにプロの専門税理士を雇用しました」

 「彼らが仕組みを作り、HMRCからも承認を得たと聞かされていましたが、HMRCは今になってその仕組みに異議を唱えています。そのため、元アドバイザーを解雇しました」。

 HMRCはデットーリ騎手の所得税支払額を減らすために構築されたその仕組の妥当性を疑問視し、デットーリ騎手は2019年に審理を一時中断するよう求めた。その後、デットーリ騎手は審理を非公開にするよう申請し、2022年に判事は彼の匿名性を認めた。

 54歳のデットーリ騎手は、数々の大レースで勝利を収め、世界的に最も有名な騎手である。1996年にはクイーンエリザベス2世ステークス当日のアスコット競馬場で7レースすべてに騎乗して7勝を挙げ、人気テレビ番組「ア・クエスチョン・オブ・スポーツ(A Question of Sport)」では2002年から2004年までキャプテンを務めた。「アイム・ア・セレブリティー...ゲット・ミー・アウト・オブ・ヒア(I'm A Celebrity... Get Me Out of Here)」や「セレブリティ・ビッグ・ブラザー(Celebrity Big Brother)」にも出演した。後者への出演は2012年にコカイン陽性反応が出て6か月間の騎乗停止処分を受けている期間中であった。

 デットーリ騎手は、2022年末に、翌年末で騎手を引退すると発表した。しかし、2023年は記憶に残る活躍をして、その決断を翻し、米国に移住してキャリアを継続することにした。当初はカリフォルニア州に拠点を置いていたが、先月フロリダ州に拠点を移している。

 純資産が1,500万ポンド(約28億5,000万円)と推定されていたデットーリ騎手は、昨年81勝し1,300万ドル(約24億7,000万円)以上賞金を獲得した。2025年はこれまで11勝し、100万ドル(約1,900万円)強の賞金を獲得している。

 破産申請は、個人が負債を支払うことができず、現実的に支払うことができる見込みもない場合に申請することができる。個人資産は負債の返済に充てられ、破産期間は12ヶ月後に終了する。

By Lee Mottershead

(1ポンド=約190円)

[Racing Post 2025年3月13日
「Frankie Dettori 'saddened and embarrassed' after revealing he is filing for bankruptcy」]


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