11月13日(水)にニューマーケットで開催される『レース・トゥー・ヒストリー(Race To History)』オークションにおいて数々の歴史的な記念品が出品されるが、シャーガーを含む有名競走馬の毛髪コレクションもその1つである。
推定5万ポンド(約1,000万円)のこのコレクションは、競馬ファンのレイ・ゴダード氏が2004年に亡くなるまで管理していたもので、シャーガー、レッドラム、アークル、ニジンスキーなど、競馬界を代表する名馬のたてがみが850束以上も含まれる。伝説的なクラシック勝馬ミルリーフやブリガディアジェラードの毛髪は、1ロットあたりそれぞれ600ポンド(約12万円)相当の価値がある。
これらの出品物は、国立競馬博物館で開催されるウェザビーズ社後援のチャリティ―オークションの一部を構成するもので、特別寄贈された品目の売上げは、ボブチャンピオンがん基金、負傷騎手基金、競馬福祉協会へ寄付される。
自身もオークショニアであり、(このオークションの主催者)グレアム・バッド・オークション社のオーナーであるグレアム・バッド氏は次のように語った。「馬のたてがみを集めるというのは珍しい趣味のように思われるかもしれませんが、競馬界がこれまで見てきた中で最も有名な馬の毛髪を集めた、信じられないようなアーカイブを手に入れることができました。半世紀にわたる素晴らしい競馬の歴史を物語るようなコレクションです」
「このオークションで再びウェザビーズ社と一緒に仕事ができて光栄です。出品されるアイテムの品質と来歴は前代未聞のレベルですし、また、競馬界を超えて大きな影響を与えている素晴らしい慈善団体を支援するための品々を取り扱うことができるのは幸せな事です。世界中から多くの関心を寄せていただいており、慈善活動のために多くの資金を集めることができそうです」。
1948年のチェルトナムゴールドカップを含め、500品以上の出品が予定されている。ヴィンセント・オブライエン調教師の管理馬コテージレイクが獲得したこのトロフィーには1万ポンド(約200万円)から1万5千ポンド(約300万円)の評価がついており、オーブリー・ブラバゾン騎手が着用した勝負服とともに販売される。
また、サー・アンソニー・ド・ロスチャイルド准男爵の所有馬クマシーが獲得した1875年のチェスターフィールドカップも出品され、推定価格は2万ポンド(約400万円)以上とされている。その他に、シャーガーのワークライダーであるクリフ・ラインズ氏が所有していた蹄鉄も売りに出される予定である。
BHA(英国競馬統括機構)は、チェルトナムゴールドカップを5度制したゴールデンミラーの有名な青と黄色の勝負服や、レスター・ピゴット騎手が1972年にロベルトで英ダービーを制した際に着用した茶色とベージュの勝負服などを事前登録のうえ販売する。
11月13日(水)の午後1時から博物館のジョンラムトンルームで開催されるこのオークションには、オンライン、電話、あるいは会場で直接入札することができる。オークションで出品される全てのアイテムはこちらで閲覧可能。
By Catherine Macrae
(1ポンド=約200円)
[Racing Post 2024年11月4日「Hair of Shergar, Red Rum, Arkle and more could prove a snip at £50,000 at charity auction」]