3月22日 バッキンガム宮殿は、エリザベス2世女王陛下(Queen Elizabeth II)とエディンバラ公(Prince Philip the Duke of Edinburgh)が5月5日チャーチルダウン競馬場で開催されるのケンタッキーダービー(Kentucky Derbyスポンサー=ヤム・ブランド社)に来場されることを正式に発表した。
今回の女王陛下のご訪問は英国王位在位者では初めてのことで、5月3〜8日の米国公式訪問中に来場される。
ウィンザー公(Duke of Windsor)はアメリカ人女性ウォリス・シンプソン(Wallis Warfield Simpson)と結婚するために王位を退いた15年後の1951年ダービーに来場され、現在の女王陛下の妹君マーガレット王女(Princess Margaret)は1974年の第100回ダービーの際に来場された。
これまで8人のアメリカ歴代大統領がチャーチルダウンズでダービーを観戦しているが、在任中に観戦したのは1969年に来場したリチャード・ニクソン(Richard Nixon)大統領だけである。
チャーチルダウンズ競馬場の広報担当副理事長ジョン・アッシャー(John Asher)氏は次のように述べた。「私たちは警備対策準備会議を何度か開きました。率直なところ女王陛下のいらっしゃる場所、観覧される場所については 何も明らかにはできません。私たちはもちろんここで多くの要人を迎えてきましたが、女王陛下は絶対的に特別な存在です。私たちはいつもと同じ警察機関と共 に警備にあたる予定です」。
現在80歳のエリザベス女王陛下はルイビル市を訪れられたことがない。1984年、86年、89年、91年にケンタッキー中部をご訪問の際には、いずれ もヴァーセイルズのレーンズ・エンド(William S. Farish’s Lane’s End)牧場に滞在された。バッキンガム宮殿もレーンズ・エンド牧場も今回の旅行で女王陛下が同牧場に滞在されるかどうかは発表していない。
女王陛下は、伝えられるところによると英国GIエプソムダービー(Epsom Derby)には50年で2度欠席されただけで、あとはすべて観覧されている。また、2005年のエプソムダービー勝馬モティヴェイター (Motivator)は、ノースフォーク州の王室所有のロイヤルスタッド牧場(Royal Stud)に種牡馬入りしている。
エリザベス女王陛下は現在25頭の調教馬を所有されており、その中にはアメリカのクリストフ・クレメント(Christophe Clement)調教師が管理するアイルランド産5才せん馬のフォワード・ムーブ(Forward Move)も含まれている。
By Jeff Lowe
〔Thoroughbred Times 2007年3月31日「Queen Elizabeth to attend Kentucky Derby for first time」〕