国際サラブレッド競売人協会(Society of International Thoroughbred Auctioneers: SITA)は先日、“○○社提供”という表記をセリ名簿の血統記載から削除することを決定した。
この決定により、2006年初めにチャーチルダウンズ競馬場がファーストフードのヤム!ブランズ社と5年間のスポンサー契約を結んで以来、「ヤム!ブラ ンズ提供ケンタッキーダービー」(Kentucky Derby Presented by Yum! Brands)と記されてきたダービーの表記は、ケンタッキーダービー(Kentucky Derby G1)に短縮されることになる。
また、ブリーダーズ・カップ・クラシック(Breeders’ Cup Classic G1)の名簿上の表記から、ドッジ社提供(Powered by Dodge)が省略される。
SITAのノーマン・カッス(Norman Casse)会長は、「スポンサー名表記のためにスペースがなくなり、重要な血統であるかもしれない馬を省いてしまうことは、ばかげたことです。個人的に はチャーチルダウンズ競馬場がスポンサー名表記をして以来、そのことに反対でした。そして委員会全員も同様だったと思います。したがって、セリ名簿にスポ ンサー名は記載しないこととしました」と語った。
ジョッキークラブ・インフォメーション・システムズ社(Jockey Club Information Systems: JCIS)やエクワインライン社(Equineline)のホームページ(Equineline.com)を含むセリ名簿は、SITAの方針に追随するだ ろう。
スポンサー名を冠した、例えばトヨタ・ブルーグラス・ステークス(Toyota Blue Grass Stakes G1)のようなレースは、セリ名簿上で影響を受けない。
JCISのカール・ハミルトン(Carl Hamilton)会長は「私たちがブリーダーズカップについてそれを検討していた矢先、ブリーダーズカップ社はスポンサー名を全て取り払うことを決めま した。その結果、スポンサーについて、セリ名簿上では首尾一貫した取り扱いを受けています」と語った。エクワインライン社の競走記録のような情報には、競 走名中に後援するスポンサー名が今後とも記載されるだろう。
ハミルトン氏は「もともと、私たちが実際にやりたかったのはエクワインライン社のリポート全てをセリ名簿形式の血統記載と一致させることでした。ブリーダーズカップ社があのような決定をしてしまったので、おそらく一致させることはできないでしょう」と言った。
By Jeff Lowe
[Thoroughbred Times 2007年5月5日「SITA eliminates sponsors from pedigrees」]