ニューヨーク州競走・賭事委員会(New York State Racing and Wagering Board)は、同州の競馬場と場外馬券発売所が1月22日からインターネット上の投票受付けを認める規則を採択した。
同州の公認馬券発売会社におけるアカウント賭け(口座制度を利用した勝馬投票)は現在、電話に限って州内の場外馬券発売所と競馬場それぞれのアカウント 保持者に対して勝馬投票を提供することができる。新たな規則によって、アカウント保持者は、携帯電話を含む電話、インターネットまたはその他のIT手段に よって馬券を購入することができるようになる。
ニューヨーク競馬協会(New York Racing Association: NYRA)の上席副理事長兼最高執行責任者のビル・ネーダー(Bill Nader)氏は、「今回の措置は、大きな前進だと考えています。インターネット投票が承認されたことは、新たな競馬ファンの開拓のための第一歩となりま す。35歳以下の世代は、電話よりもパソコンの使用を好みます。NYRAのサイトは、非常に魅力的かつエキサイティングなものになるでしょう」と述べてい る。
同氏は、NYRAはインターネット投票の解禁日までに、受付け態勢を整えるため精力的に作業を進めていると付言した。
ニューヨーク市・場外馬券発売公社(New York City OTB)の理事長レイ・ケーシー(Ray Casey)氏は、過去2年間にわたりインターネット投票についてロビー活動を行ってきたと述べている。
同氏は、「私にとってインターネット投票は、場外馬券発売所のみならず、競馬全体の将来のためにも不可欠と考えるものの1つです。ITに精通したX世代 (1961年〜81年の間に生れた人々)とY世代(1982年以降に生れた人々)の人々にとっては、インターネットの利用により競馬をいっそう身近なもの にできるのです」と付言している。
同氏は、ニューヨーク州の6つの場外馬券発売公社すべてが勝馬投票の共通ウェブサイトは夏までに整備されると期待している。同氏は、技術が同氏の言うと ころの“最高の品質(best of breed)”であるならば、州外の投票サービス提供業者であってもパートナーとして除外しないと述べている。
ニューヨーク州の居住者は現在、ユーベット(Youbet)、ブリスベット(Brisbet)およびTVGといった州外の投票サービス提供業者に対してインターネット投票口座を持つことが禁じられている。
By David Grening
〔Daily Racing Form 2006年12月30日「New York board approves wagering through Internet」〕