3月22日から始まる平地競走シーズンにおいて、調教師は出走取消の自己申告ができることになった。
このルール変更は今年の初め、英国競馬統括機構(British Horseracing Authority: BHA)が全国調教師連盟(National Trainers’ Federation)と協議のうえ承認した。
自己申告の乱用に対する歯止めとして、自己申告による出走取消馬はその後6日間、他のレースへの出走が認められないこととなる。
出走取消を自己申告する場合、獣医師の証明書の提出は必要ないが、申告した後7日以内であれば獣医師の証明書を提出することができ、その場合、出走規制は適用されない。
同様に、調教師は馬場状態を不適当と判断した場合、つまり馬場状態が出馬投票時に予想していた状態ではないと判断した場合にも、出走取消ができる。
この場合、馬場状態の公式発表が出馬投票時と変りがなければ、罰金140ポンド(約3万3,600円)(原則)が適用される。
BHAの広報担当ポール・ストラサーズ(Paul Struthers)氏は、「自己申告の導入によって、例えば、食欲不振など、病気とはいえない時に獣医師が証明書を発行するというようなことはなくなります。また、このような馬に6日間出走することを認めないことで、自己申告の乱用が防げます」と述べた。
同氏は、「この決定は、毎年莫大な医療費を獣医師に払っている馬主にとってもメリットがあるでしょう」と付言した。
By Howard Wright
(1ポンド=約240円)
[Racing Post 2008年3月6日「Trainers get go-ahead to self-certify non-runners」]