ブリーダーズカップは今後2年、サンタアニタ競馬場の人工馬場で開催される見込みである。カリフォルニアの競馬関係者は同競馬場のオーナーのフランク・ストロナーク(Franck Stronach)氏から人工馬場をダート馬場に戻さないという約束を取り付けたと確信している。
サンタアニタ競馬場でクッショントラックが最近のレース開催に混乱を生じさせたことから、クッショントラックがダート馬場に替えられるという根強い噂が流れていた。
競馬関係者の大多数は、馬の健康を理由に制定された州の法律に従って、人工馬場が維持されると確信しているが、西海岸の主要調教師の1人ボブ・バファート(Bob Baffert)氏がダート馬場への切り替えを要求するなど、意見が分かれていた。
しかし、競馬関係者の代表たちの非公式な話では、4月21日ストロナーク氏は今後2回ブリーダーズカップ開催を予定している馬場に大きな変更を加えないと示唆したとのことである。
たとえば、カリフォルニア・サラブレッド馬主会(Thoroughbred Owners of California)のドゥルー・コウトー(Drew Couto)会長は、次のように述べている。「4月20日、ストロナーク氏が調教師・馬主の代表者たちと会ったときの話から、少なくとも今後2年は今の馬場で競走を続けるものと理解しています」。
「今の人工馬場かそれに改良を加えた馬場で開催を続けます。ブリーダーズカップ開催の際には、人工馬場が長期的な解決策となっているか判断されるでしょう。カリフォルニア州の人工馬場は発展段階にあり、当初の評価は概ね好ましいものであったことを、皆が認めています」。
「理解に苦しむような個人的な理由をあげて、馬場をダートに戻すべきだと言う者がいます。伝統的なビジネス上の観点からみて、人工馬場は、より完全な競馬場、収入増、より高額な賞金、および登録馬の増加をもたらします」。
「人工馬場の導入で、レントゲン写真を撮る回数と診察行為が減り、馬の診療所は以前に比べて業務量が減っています。大多数の調教師は、管理馬の状態がダート馬場で調教と競走をしていたときよりも良くなっていると報告しています」。
「私たちはそれをとても楽しみにしています。ヨーロッパ勢は戦いを魅力あるものにするのは人工馬場であると考えています」。
By Jon Lees
[Racing Post 2008年4月22日「Santa Anita Breeders’ won’t switch to dirt」]