海外競馬ニュース 2008年05月15日 - No.19 - 3
13年連続で障害騎手チャンピオンに輝いたマッコイ騎手(イギリス)[その他]

 4月26日(土)、シャネル・マッコイ(Chanelle McCoy)夫人は、赤ん坊のイヴ(Eve)ちゃんと共に、夫のトニー(Tony)に代わって、サンダウン競馬場でフランキー・デットーリ(Frankie Dettori)騎手から、チャンピオン障害騎手のトロフィーを受け取った。

 13年連続でシーズンのチャンピオンに輝くのは、100年以上前のフレッド・アーチャー(Fred Archer)(1874〜1886年)以来であるにもかかわらず、この日のマッコイ騎手は今シーズンの成績に触れたくない様子であった。

 マッコイ騎手は今シーズン、怪我に見舞われたにもかかわらず合計140勝を達成したが、これは見習い騎手だった1994-95年シーズン以来最も少ない数であった。また、チェルトナム・フェスティバル開催のチャンピオンシップ競走では1勝も挙げられず、またグランドナショナル競走での初優勝も逃したため、この日パンチェスタウン競馬場にいたマッコイ騎手はお祝い気分になれず、代わりに妻シャネルと幼い娘イヴがサンダウンで賞を受けたのであった。

 長年にわたるチャンピオン騎手は、タイトル防衛を期して今日はラドロー競馬場に向かって出発するが、「脊椎の骨折以外にも、イライラの募る今シーズンでした。チャンピオンになるのはいつであっても素晴らしいことですが、私にとって最高のものとは決して言えません」と述べた。

 マッコイ騎手の妻は、次のように語った。「夫は1月の落馬で脊椎を2ヵ所折ったにもかかわらず、3月のチェルトナム・フェスティバルでの騎乗に間に合うように再起しようとしました。その精神力には大変驚きました」。

 「脊椎の骨折から復帰するために、彼は本当に努力しました。イヴの存在が彼を支え、励ましたのだと思います。治療は非常に厳しいもので、あのような精神力をもっているのが信じられないほどでした」。

 「医師からチェルトナムでの騎乗は無理だろうと言われても、彼はそれを受け入れませんでした。彼は、馬主のJP マクマナス氏(JP McManus)、調教師のジョンジョ・オニール氏(Jonjo O’Neill)、騎手のチャールズ・エジャートン氏(Charles Egerton)などからの支援に感謝しています」。

 

By Tony O’Hehir and Paul Eacott

[Racing Post 2008年4月27日「McCoy crowned champion but labels season ‘frustrating’」]