すべての年齢の馬を対象としたキーンランド協会(Keenland Association: KA)の1月のセリは、初めて、購入者に当歳馬と1歳馬の落札時に外因性アナボリック・ステロイド検査要求権の行使を認める方針のもとで開催されたが、合計1,500頭近くが落札された7日間のセリにおいて、たった1件の検査要求しかなかった。
KAのセリ担当理事であるジェフリー・ラッセル(Geoffrey Russell)氏は、「検査要求の件数が少なかったことは、アナボリック・ステロイド検査への無関心を示すものではなく、この時期に上場される1歳馬は基本的にまだ当歳馬であるからです。2007年生まれの当歳馬は、サラブレッドの馬齢基準日である2008年1月1日に1歳馬となったばかりです。アナボリック・ステロイドは初夏から秋にセリを迎える1歳馬により多く投与されており、1歳になったばかりの馬は事実上まだ当歳馬です」と述べた。
ラッセル氏は、KAの長期間にわたる9月の1歳馬セリが、落札馬に対するアナボリック・ステロイド検査のニーズに関するリトマス試験紙となるだろうと付言した。
KAの4月の2歳馬調教セールは、ケンタッキー州の競馬ルールのもとで開催されるので、アナボリック・ステロイド検査は実施されない。ラッセル氏は、ケンタッキー州の競馬ルールは現在のところ、アナボリック・ステロイドの投与を認めていると述べた。
しかし、ケンタッキー州の競馬統括機関は最近、競走馬へのアナボリック・ステロイド規制を研究するプロセスを開始している。
KAとファシグティプトン社(Fasig-Tipton Co.)が採用した共通の指針において、当歳馬と1歳馬へのアナボリック・ステロイド投与は上場45日前から禁じられている。購入者は落札書の当該箇所にチェックマークを入れれば、料金500ドル(約6万円)で血液検査を要求できる。
落札馬の血液検査でアナボリック・ステロイドの陽性反応が出た場合、購入者は検査結果を受け取った24時間以内にKAに連絡すれば、購買を無効にすることができ、検査料金500ドル(約6万円)の払戻しを受けることができる。
By Ron Mitchell
(1ドル=約120円)
[bloodhorse.com 2008年1月14日「One Steroids Test Requested at Sales」]