イタリア競馬は、政府の資金的支援を求めるストライキのために1ヵ月にわたり休止状態にあったが、11月6日午後の国会審議において以下の内容の提案が圧倒的多数で可決されたことを受け、11月8日に再開される。
政府の提案は、(1) スロットマシン賭事からの税収[年間1億3000万ユーロ(約208億円)]の0.7%に加え、(2) 今年の残りの開催のための緊急支援として2500万ユーロ(約40億円)を競馬界に支給することである。
最初の提案は11月5日の審議では合意に至らなかったが、6日に上記修正案が389対17で可決された。
国会審議と舞台裏の協議は1週間も続き、最後に競馬界の危機管理委員会(Comitato di Cirisi)は、競馬の再開に賛成するとの意向を伝えた。
競馬開催が10月8日から中止になってからも出馬登録は通常のとおり行われていた。
11月8日のサンシロ競馬場で施行されるキウズーラ賞(G3)を含む競走への出馬投票は24時間延期され11月7日締切りとなった。
UNIRE(Unione Nazionale Incremento Razze Equine:イタリアの平地競走と繋駕競走の統括機関である特殊法人)は、各競馬統括機関に競馬が再開されることを通知した。
キウズーラ賞には英国からの出走予定馬はないが、マーク・ジョンストン(Mark Johnston)調教師は、カパンネッレ競馬場で11月9日に施行されるローマ賞(G1)に管理馬ナフード(Nahoodh)を参戦させる予定である。また同日には、英国馬プレッシング(Pressing)がリボー賞(G2)に出走する予定である。
マイケル・キネーン(Michael Kinane)騎手は、昨年ローマ賞を制したプレッシングに騎乗予定であるが、同馬は前回トルコのヴェリフェンディ競馬場で施行された有名なトプカピ・トロフィーを制したことでマイル馬として評価されるようになった。ナフードには、フランキー・デットーリ(Frankie Dettori)騎手が騎乗するだろう。
By Robert Carter
(1ユーロ=約160円)
[Racing Post 2008年11月6日「Italian racing ready to resume on Saturday」]