海外競馬ニュース 2008年02月28日 - No.8 - 4
賭事スキャンダルのためヴィクトリア州競馬統括機関の専務理事辞任(オーストラリア)

 レーシング・ヴィクトリア社(Racing Victoria Ltd.: RVL)の専務理事スティーブン・アランソン(Stephen Allanson)氏は、2007年の春開催で偽名を使って電話投票を行っていたことを自供し、役職から辞任した。

 アランソン氏は裁決委員の取調べを受け、偽名を使って5回の電話投票を行ったこと(いずれも200AUSドル以下)を自供した。ジ・エイジ紙(The Age)によれば、アランソン氏は、自身が契約していた電話投票業者のロッドクリアリー社(Rod Cleary)を通して賭事を行った。

 同専務理事の行為は、春開催中、口頭申込み方式の電話投票の再調査が行われた際に、RVLの賭事監視チームにより発見された。RVL専務理事の役職にある者は、オーストラリアの賭事ルールでは、賭事は認められているものの、偽名を使うことは禁じられている。アランソン氏はジ・エイジ紙に、「ばかなことをしました。私は委員会室に1日中拘束されましたが、私がその日にした賭事を世間に知られたくないと思いました。あんなことをすべきではありませんでした」と述べた。

 デス・グリーソン(Des Gleeson)首席裁決委員は、「私たちの懸念は、ブックメーカーによる賭事客の身許確認が不十分であることです」と述べた。

 ロブ・ハル(Rob Hull)競馬大臣は、この件について詳細な報告書を提出するよう要求している。

 

[Racing Post 2008年2月13日「Senior executive in hot water over ‘secret’ bets」]
[Racing Post 2008年2月15日「Racing official in bet scandal resigns」]