香港ジョッキークラブ(Hong Kong Jockey Club: HKJC)は香港政府に対して、近隣のマカオのカジノに対抗し賭事客への馬券販売を強化するために、競馬シーズンの延長を提案した。
提案の具体的内容は、開催日数(現行78日)を5日追加して83日とし、競馬シーズン(現行は9月から翌年6月まで)を7月まで延長することである。
HKJCのスポークスマンはAFP通信に次のように語った。「マカオのカジノとの競争が次第に厳しくなっています。競馬は、1日24時間、週に7日間運 営されているマカオのカジノの魅力にはかないません。大口の賭事客はいったんマカオに移ってしまうと、夏の間ずっとそこで賭事を行うので、彼らの賭金は香 港競馬には入ってきません」。
香港の最大の納税者であり慈善団体への寄付者でもあるHKJCは提案書において、海外競馬を対象としたサイマルキャスト(同時放映)発売を20レース増やすことも提案している。
マカオはカジノの他、タイパ競馬場でライブ競馬を実施しているが、ハッピーバレー競馬場とシャティン競馬場で週2日競馬を施行している香港に比べると、 その水準は低い。香港馬とマカオ馬が競馬場において直接対決することは稀であるが、4月12日タンパ競馬場で開催された第6回マカオ香港トロフィー[賞金 総額230万香港ドル(20万ポンド;約3400万円)]では、香港調教馬ジョイフルウィナー(Joyful Winner)[デニス・イップ(Dennis Yip)調教師/エリック・サンマルタン(Eric Saint-Martin)騎手]とギャラントライオン(Gallant Lion)が1・2着を占め、マカオ調教馬レットゴー(Let Go)が3着であった。
By Nicholas Godfrey
(1ポンド=約170円)
[Racing Post 2009年4月13日「Jockey Club seeks to extend season」]