米国農務省(United States Department of Agriculture)によれば、動植物衛生検査部(Animal and Plant Health Inspection Service : APHIS)の馬伝染性子宮炎の調査により、6月2日までに、(1) 種牡馬については、21頭が馬伝染性子宮炎の原因菌(Taylorella equigenitalis)陽性、251頭が原因菌に曝露したと確認され、(2) 繁殖牝馬については、5頭が陽性、662頭が曝露したと確認されている。感染源は判明していない。
馬伝染性子宮炎の原因菌の陽性ないし曝露が確認された馬の総頭数は939頭であり、種牡馬は29州、繁殖牝馬は46州で確認されている。陽性あるいは曝露が確認されたすべての馬は、検疫所に入れられるかその指示に従っている。
APHISの定義では、原因菌に曝露された馬とは「陽性馬と自然交配または人工交配した馬、および疫学的に陽性馬と関係のある馬」である。
調査は、2008年12月中旬に開始された。きっかけはケンタッキー州の牧場で1頭のクウォーターホースが精液の海外輸出のために所要の検査を受けているときに馬伝染性子宮炎菌の陽性が確認されたことである。
陽性が確認された種牡馬21頭は、7州で発見された。その内訳は、ジョージア州1頭、イリノイ州3頭、インディアナ州3頭、アイオワ州1頭、ケンタッキー州4頭、テキサス州1頭、ウィスコンシン州8頭である。
陽性が確認された種牡馬のグループには次の馬種が含まれている。サラブレッド、アパルーサ、アラブ、オランダ温血、フィヨルド、フリージアン、ハクニー、ペイント、クウォーターホースおよびサドル。
陽性が確認されたサラブレッド種牡馬は、人工繁殖にしか供用されおらず、すべて精液採取・人工授精に限られている。
By Erin Ryder
[The Blood-Horse 2009年6月13日「Investigation into Widespread Contagious Equine Metritis Cases Continues」]