海外競馬ニュース 2009年10月01日 - No.39 - 3
マグナ社、3競馬場を売却(アメリカ)[開催・運営]

 9月15日、マグナエンターテイメント社(Magna Entertainment Corp.: MEC)は所有していた2競馬場の売却について、米国連邦破産裁判所の承認を得た。同社はこのほか1競馬場を売却すると発表した。

 連邦破産裁判所はMECの資産のうち、(1) オハイオ州のシスルダウンズ競馬場を8950万ドル(約89億5000万円)でハラーズエンターテイメント社(Harrah's Entertainment)に、(2) オクラホマ州のレミントンパーク競馬場を8025万ドル(約80億2500万円)でチカソー・ネーション社(Chickasaw Nation)の子会社へ売却することを承認した。MECはさらに同日、テキサス州のロンスターパーク競馬場を2700万ドル(約27億円)で上述のチカソー・ネーション社の子会社へ売却することに同意したと発表した。

 オハイオ州のシスルダウンズ競馬場は数ヵ月間競売に出されていた。9月14日の競売でハラーズエンターテイメント社は入札終了間際に現金4200万ドル (約42億円)と条件付き支払い4750万ドル(約47億5000万円)を提示した。同社は9月15日の声明で、「オハイオ州の競馬に参入できることに満 足しています。クリーヴランドで最高級の施設に発展させていきたいと思います。このことにより、大きな雇用機会を創出できるでしょう」と述べた。

 7月にオハイオ州知事は州内の競馬場にスロットマシン設置を認める法令を定めたが、訴訟が起き、オハイオ州と競馬場は州最高裁判所の判断を待っている。 設置が許可されればシスルダウンズ競馬場の価値が高まるだろう(訳注:上記の条件付支払いは、スロットマシン設置許可が下りることを条件としている)。

 ハラーズエンターテイメント社は、ペンシルヴァニア州のハラーズ・チェスター・カジノ競馬場、ルイジアナ州のハラーズ・ルイジアナダウンズ競馬場および ケンタッキー州のプレイヤーズブルーグラスダウンズ競馬場などの競馬施設を所有し、ケンタッキー州のターフウェイパーク競馬場の50%の所有権を有してい る。

 オハイオ州のレミントンパーク競馬場に対するチカソー・ネーション社の子会社からの入札額は8025万ドル(約80億2500万円)であった。今回、連 邦破産裁判所が資産売却を承認した結果、購入者がオクラホマ州競馬委員会(Oklahoma Horse Racing Commission)から競馬およびゲーミングの運営免許を取得すれば、売買取引は年末までに完了する見込みである。

By Blood-Horse Staff
(1ドル=約100円)

[bloodhorse.com 2009年9月10日「Magna Sells Two Tracks and Makes a Third Deal」]