ニューヨーク競馬協会(New York Racing Association: NYRA)は、的中馬券の払い戻しに関する新たなルールは、的中馬券の現金化を急ぐ必要がない顧客たちに理不尽な制約を与えると非難した。
ニューヨーク州競馬賭事委員会(New York State Racing and Wagering Board: NYSRWB)による新たな規制は2009年1月1日から発効し、賭事客が300ドル(約3万円)以上の的中馬券を10日以内に現金化をしない場合は新たな制約を課する。具体的には、購入後10日を過ぎた300ドル(約3万円)以上の的中馬券は、賭事客の名前、住所、生年月日、社会保障番号を確認する指定窓口でのみ現金化できるというものである。
NYRAのチャールズ・ヘイワード(Charles Hayward)会長は、次のように語った。「NYRAは公正確保における競馬産業のリーダーです。この公正確保の基本は、マネーロンダリングへの対抗措置、競馬開催日の警備体制および無秩序な海外リベートショップとの決別にあります。しかし、この的中馬券の現金化ルールは公正確保に関するものではなく、300ドル以上の払戻金を受け取る幸運な賭事客に不便を掛けるものです」。
「米国の他のいかなる州でも、10日以上的中馬券を持ち続けたために賭事客が不当な扱いを受けることはありません。現在の競馬産業と経済の状況を考えると、この新ルールは最悪の時期に制定されました」。
新ルールは要求された情報を提供するかぎり的中馬券の払戻しを郵便で受け取ることを可能にし、ベッティングショップもまたこのサービスを行う。
新ルールはベッティングショップ経営者に、NYSRWBから要求があった時に、前日に払戻された高額的中馬券のリスト、すべての払戻しされた的中馬券あるいは的中馬券のコピーそして所要の顧客情報を提供することを義務付けている。
By Frank Angst
(1ドル=約100円)
[thoroughbredtimes.com 2008年12月31日「NYRA opposes new rule on cashing winning tickets」]