BBCのロイヤルアスコット開催の視聴率は、ワールドカップの白熱した試合とかち合ったために劇的に低下した。
5日間のロイヤルアスコット開催(6月15〜19日)の最高瞬間視聴者数は、6月16日が70万人であったが、残りの4日間は100万人に達した。しかし6月19日のゴールデンジュビリーS(G1)の視聴者数を見ると、スタースパングルドバナー(Starspangledbanner)が息を飲むような勝利を挙げたものの、2009年に同じレースでアートコナサー(Art Connoisseur)が優勝するのを視聴した210万人からは大幅に減少した。
今年のゴールデンジュビリーSについては、レース自体はワールドカップのハーフタイムの時間帯であったが、オーストラリア対ガーナのサッカー中継と重なっていた。
6月17日にゴールドカップ(G1)を観た視聴者は、2009年にイエーツ(Yeats)の歴史的な4連勝を観るためにチャンネルを合わせた約180万人のBBC2の視聴者よりも減少した。また6月18日の競馬中継の視聴率は、BBC1がスロベニア対米国戦の前にドイツ対セルビア戦を中継したことで、たった8%であった。
BBCのスポークスマンは、「ロイヤルアスコット開催の視聴率は、BBC1とITVの両方で中継されているワールドカップと競合しているために、ここ数年の視聴率よりも落ちています。私たちはBBCで2010年のロイヤルアスコット開催を中継したことに満足しています。BBCのコメンテーターであるクレア・ボールディング(Clare Balding)氏とそのチームは、初めから終わりまでしっかりと、楽しく、変化に富んだ番組編成を行ない、素晴らしいロイヤルアスコット開催の中継を成し遂げました」と語った。
この視聴率は、6月にBBCの英国ダービーの視聴者数が3割低下したことに続く結果となった。
今年のグランドナショナルの視聴率も低下した。BBC1の同レースの中継は、2009年に平均視聴者数が340万人で最大瞬間視聴者が850万人であったのに対し、2010年は平均視聴者数が280万人で最大瞬間視聴者が760万人であった。
By Graham Green
[Racing Post 2010年6月22日「BBC viewing figures for Royal Ascot hit hard by World Cup coverage」]