海外競馬ニュース 2010年10月21日 - No.42 - 3
モンマスパーク競馬場、予想以上の成功を収めたが将来は不透明(アメリカ)[開催・運営]

 競馬開催日は33日減ったものの全体のパリミューチュエル賭事売上げは1億8,100万ドル(約181億円)増加し、文字通りの意味で、モンマスパーク競馬場の2010年“選り抜き夏開催”は文句なしの成功であった。しかし、ニュージャージー州のサラブレッド競馬の将来に対して意味するところは推測でしか言えない。

 ニュージャージー州スポーツ・展示施設運営協会(New Jersey Sports and Exposition Authority: NJSEA)が運営するモンマスパーク競馬場は、カジノ収益から賞金額の補助を受ける最終年にあり、クリス・クリスティー(Chris Christie)州知事は、同競馬場はもはや援助は受けられないだろうと述べた。しかし州議会は、クリスティー州知事が提案したニュージャージー州における競馬およびゲーミング産業の改革案について未だ行動を起こしていない。

 モンマスパーク競馬場は、5月22日〜9月6日の49日間の馬券売上総額が3億8,955万798ドル(約389億5,508万円)であり、2009年の82日間の売上げ2億839万601ドル(約208億3,906万円)から86.93%増加したと報告した。同じ49日間で前年の売上げ[1億8,285万7,266ドル(約182億8,573万円)]と比べると、今年の売上げは113.04%増加した。

 NJSEAの理事長兼CEOであるデニス・ロビンソン(Dennis Robinson)氏は、「私たちはこの種の看板開催がうまく行くことに慎重ながらも楽観的でしたが、ここまで大盛況となるとは誰も予想していませんでした」と語った。

 ジョッキー・クラブ・インフォメーション・システムズ社(Jockey Club Information Systems)によれば、週5日ではなく3日間競馬を開催し、1日平均の賞金額を倍増させたことで、平均出走頭数は2009年の7.36頭から9.28頭に上昇した。モンマスパーク競馬場は49日間の競馬開催に賞金3,892万1,714ドル(約38億9,217万円)を支出し、1日平均の賞金額は79万4,321ドル(約7,943万円)であった。2009年においては82日間で2,945万474ドル(約29億4,547万円)を支出していた。

 この夏開催は、“50日間で5,000万ドル(約50億円)の賞金”と宣伝されていた。ニュージャージー産馬を対象とした9月18日の競馬番組もこの中に含まれていた。しかしモンマスパーク競馬場の役員は、生産者賞、出走馬へのボーナスおよび従業員への奨励金などの他の支払いも全体費用の一部であったと説明した。

 ニュージャージー州の競馬関係者は、若干の変更はあることを認めながらも、モンマスパーク競馬場の“日数減少・賞金増大”の構成を続けるために、力をあわせて取り組んでいると述べた。競馬関係者は、馬の質を高めることで2010年の夏開催に備える時間はほとんどなかった。

 モンマスパーク競馬場は現在、11月21日まで続く土日の競馬を開催しており、その1日平均賞金額は約35万ドル(約3,500万円)である。

49日間の競馬開催の比較
  2010年 2009年 変化
馬券総売上げ $3億8,955万798
(約389億5,508万円)
$1億8,285万7,266
(約182億8,573万円)
+113.04%
場内馬券売上げ $3,755万8,779
(約37億5,588万円)
$2,636万5,568
(約26億3,656万円)
+42.45%
場外馬券売上げ $3億5,199万2,019
(約351億9,920万円)
$1億5,649万1,698
(約156億4,917万円)
+124.93%
競馬場入場者数 521,925人 451,491人 +15.60%

By Tom LaMarra
(1ドル=約100円)

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[The Blood-Horse 2010年9月11日「Monmouth Park Exceeds Expectations; Structure of Future Meets Unclear」]