海外競馬ニュース 2011年08月18日 - No.33 - 4
ジュライカップの土曜開催が海外賭事客を惹きつける(イギリス)[開催・運営]

 今年初めて実施され議論を巻き起こしたジュライカップ(G1)の土曜への日程変更は、同競走を対象とした海外での賭事から大幅な収入をもたらし、香港では売上げが倍増した。

 ジュライカップが現地時間午後10時35分発走の香港で、英国ニューマーケット競馬場の6レース分のライブ賭事による売上げは、香港ジョッキークラブ(Hong Kong Jockey Club: HKJC)の発表によれば750万ポンド(約10億5,000万円)であった。

 ジュライカップが金曜日開催だった2010年には、ニューマーケット競馬場から香港に4レースがライブ配信されていた。

 HKJCはサイマルキャスト料として、この増加した売上げをベースにした手数料を競馬場メディアグループ(Racecourse Media Group)とアットザレーシズ社(At The Races)の共同経営会社であるGBIレーシング(GBI Racing)に支払うことになり、またジュライカップ開催日の売上げはジョッキークラブ競馬場社(Jockey Club Racecourses:JCR)に6桁(数十万ポンド)の純利益をもたらす可能性があり、これは英国競馬に再投資されるだろう。

 ヨーク競馬場、チェスター競馬場およびアスコット競馬場と開催日程が重なり合うという問題があったにもかかわらず、ニューマーケット競馬場のスティーヴン・ウォリス(Stephen Wallis)場長は、追加的な収入の流れとして海外市場の重要性を強調し、この日程変更を正当化した。

 現在海外で定期的に視聴され賭事が受け付けられている数多くの英国一流競走の1つとして、ジュライカップはオーストラリアやシンガポールでも生中継が行われている。

 JCRのポール・フィッシャー(Paul Fisher)社長は、「ジュライカップが今年は土曜日に施行されたので、香港は受け付けるレース数を昨年の4レースから6レースに増やしました。これにより賭事売上げは倍増し、750万ポンド(約10億5,000万円)になりました。ニューマーケットの土曜日の午後は、香港では土曜日の夜に当たります。メディアがグローバル化している現在、国際賭事はますます重要な市場になっています」と語った。

By Jon Lees
(1ポンド=約140円)

[Racing Post 2011年7月15日「July Cup card draws in overseas punters」]