専門家の評価によれば、7月27日のサセックスS(G1)で輝かしい勝利を収めたフランケル(Frankel)は、少なくとも3,000万ポンド(約42億円)の価値がある。また、あるアナリストは“価値をつけるのが不可能な馬”と断言した。
ドバイミレニアム(Dubai Millennium)の保険を扱ったサラブレッド保険会社であるアングロハイバーニアン社(Anglo Hibernian)のジョン・ワーズワース(John Wordsworth)氏は、フランケルに付けられた価値は、同馬が引退して種牡馬入りすれば種付料が10万ポンド(約1400万円)となることに基づいたものであると次のように説明した。
「4歳時も競走生活を続けると思われるフランケルは8万〜10万ポンド(約1,120万 〜1,400万円)の種付料で供用されると推測される。大まかに見積もって3年間に毎年100頭ずつ種付けするとして、種付料10万ポンド(約1,400万円)で供用されるとすれば、同馬の価値は約3,000万ポンド(約42億円)となります。でも実際のところ価値をつけ難い馬です」。
エージェントのヒューゴ・メリー(Hugo Merry)氏も、無敗のガリレオ産駒フランケルはこれまで達成した偉業を基にすればその種付料は8万ポンド(約1,120万円)に値するという意見である。
同氏は、「フランケルは確かにシーザスターズ(Sea The Stars)と同じレベルの種付料で繋養されるでしょう。シーザスターズは、種付料が8万5,000ユーロ(約1,020万円)であり、経済不況以来最も高値で繋養されている種牡馬です」と語った。
「フランケルがこれまでに成し遂げた偉業を基にすれば、私は現在のところ8万ポンド(約1,120万円)が正当な種付料だと考えます。現実的に考えれば、種付料10万ポンド(約1,400万円)以上が付けられる唯一の馬はガリレオ(Galileo)であり、フランケルはオーナーブリーダータイプの馬です」。
フランケルは今後2年間のうちにジャドモント牧場の種牡馬部門に繋養されることになる多くの一流種牡馬の1頭であり、そのほかにはワークフォース(Workforce)、ミューチュアルトラスト(Mutual Trust)、バイワード(Byword)そしてトワイスオーバー(Twice Over)が繋養されるだろう。
By Nancy Sexton
(1ポンド=約140円、1ユーロ=約120円)
[Racing Post 2011年7月29日「Frankel’s stud value estimated at £30 million」]