海外競馬ニュース 2011年10月27日 - No.43 - 1
障害競走での牝馬のアローワンスが引き上げられる(アイルランド)[開催・運営]

 9月8日にホースレーシングアイルランド(Horse Racing Ireland: HRI)がアイルランドで施行するすべての障害競走のアローワンス(負担重量の減量)を増加させることを承認したことで、10月から、障害競走における牝馬のアローワンスは英国とアイルランドで同じになる。

 すなわちアイルランドでは10月4日から、牝馬の負担重量が2ポンド(約0.9kg)減じられる。その結果アローワンスは牡馬とせん馬に対して7ポンド(約3.2 kg 従来は5ポンド)に引き上げられる。これにより、英国で近年採用されているアローワンスと同じになる。

 2010年において平地競走と比べると、牝馬が馬齢重量チェイス競走、ハードル競走およびアマチュア競走において伸び悩んでいるという成績の分析を受けて、この変更はなされた。

 HRIの競走担当理事であるジェイソン・モリス(Jason Morris)氏は9月8日にこの変更を発表し、そのねらいはより多くの牝馬の出走を促すことと、牝の障害馬をアイルランドでの競走と生産に引き留めておくことであると述べた上で、次のように語った。「統計分析によれば、平地競走では牝馬の勝利が相応の割合を占めていますが、障害競走においては牝馬が牡馬に対してに苦戦しています」。

「牝馬のアローワンスを5ポンド(約2.3 kg)から7ポンド(約3.2 kg)に引き上げることが、牡馬やせん馬に対する牝馬の能力差を対等にするために必要だったことは明らかです」。



2010年のアイルランドの馬齢重量競走における牝馬の出走率と勝率
  平地競走 全障害競走 チェイス競走 ハードル競走 アマチュア競走
牝馬の出走率 44.90% 22.60% 17.20% 31.90% 39.10%
牝馬の勝率 45.10% 19.30% 12.60% 20.30% 29.30% 

 

By Jessica Lamb

[Racing Post 2011年9月9日「Irish mare’s jumps allowance put in line with Britain」]