BCクラシック(G1)で2着になるまで19戦全勝を守っていたストリートクライ(Street Cry)の娘ゼニヤッタ(Zenyatta)は、1月17日に北米の年度代表馬としてエクリプス賞を授与された。同馬の馬主はジェリー&アン・モス(Jerry and Ann Moss)夫妻、同馬を管理したのはジョン・シレフス(John Shirreffs)調教師である。
エクリプス賞の晩餐会において発表された年度代表馬ゼニヤッタは、128票を獲得し、102票を獲得したBCクラシックの優勝馬ブレーム(Blame)との接戦をものにし1位となった。3位となったゴルディコヴァ(Goldikova)は5票を獲得した。1票の棄権と、2票の白票があった。
ジェリー・モス氏はブレームの関係者に"ブレームは素晴らしい競走馬です"と祝辞を述べた。
モス氏は賞を受けたときに、「最終投票でほかの2頭と年度代表馬の座を争えたことは素晴らしい名誉でした」と述べた。同氏は、ゼニヤッタの生産者であるマヴェリックプロダクションズ社(Maverick Productions)のエリック・クロンフェルド(Eric Kronfeld)氏、ウィンタークォーターズ牧場(Winter Quarters Farm)でゼニヤッタの誕生に立合い同馬を育てたドン・ロビンソン(Don Robinson)氏、同馬をセリで購買したサラブレッドの売買仲介者であるデヴィッド・インゴード(David Ingordo)氏、ゼニヤッタが馴致と調教を受けたオカラ近郊のメイベリー牧場(Mayberry Farm)のジャンヌ&エイプリル・メイベリー(Jeanne and April Mayberry)氏に次々と感謝の意を述べた。これらの人々は皆、モス夫妻と一緒にステージに立った。
ブレームの共同馬主で生産者であるアデル・ディルシュナイダー(Adele Dilschneider)氏は、ゼニヤッタは素晴らしい牝馬であり、素晴らしいチームが生み出した馬であると述べた。
そして次のように付言した。「私はゼニヤッタの受賞に興奮しました。やっと彼女が受賞できたことを嬉しく思います。また、私たちのブレームが最終投票まで残ったことで私たちも誇りに思います。年度代表馬になれませんでしたが、私たちをワクワクさせてくれました。私は彼の関係者であることを光栄に思います」。
ブレームを管理したアル・スタール(Al Stall Jr.)調教師は、BCクラシックの勝馬であるブレームの陣営は誰もがっかりしていないと述べた。
そして次のように語った。「私たちは最善を尽くしました。全出走において、優れたパフォーマンスを見せ、1レース以外すべて勝ちました。私たちはBCクラシック優勝を目標にしていましたが、それが叶いました。それは2010年の私たちの主な目標であり、それを成し遂げた後では何が起こっても私たちは気にしません。私たちは調教を続け、クレイボーン牧場(Claiborne)は馬を生産し続けて、ブレームのような素晴らしい馬を再び輩出する挑戦をするのみです」。
各部門の受賞馬・受賞者は以下のとおりである。
- 最優秀2歳牡馬:アンクルモー(Uncle Mo)
- 最優秀2歳牝馬:オーサムフェザー(Awesome Feather)
- 最優秀3歳牡馬: ルッキンアットラッキー(Lookin At Lucky)
- 最優秀3歳牝馬: ブラインドラック(Blind Luck)
- 最優秀古牡馬: ブレーム(Blame 4歳)
- 最優秀古牝馬: ゼニヤッタ(Zenyatta 6歳)
- 最優秀短距離牝馬: ドバイマジェスティー(Dubai Majesty 5歳)
- 最優秀短距離牡馬: ビッグドラマ(Big Drama 4歳)
- 最優秀芝牡馬: ジオポンティ(Gio Ponti 5歳)
- 最優秀芝牝馬: ゴルディコヴァ(Goldikova 5歳)
- 最優秀障害馬: スリップアウェイ(Slip Away 7歳)
- 最優秀馬主: ウィンスター牧場(WinStar Farm)
- 最優秀生産者: アデナスプリングス社(Adena Springs)
- 最優秀騎手: ラモン・ドミンゲス(Ramon Dominguez)騎手
- 最優秀見習い騎手: オマール・モレノ(Omar Moreno)騎手
- 最優秀調教師: トッド・プレッチャー(Todd Pletcher)調教師
By Eric Mitchell and Ron Mitchell
[bloodhorse.com 2011年1月17日「Zenyatta Crowned Horse of the Year」]