海外競馬ニュース 2012年05月02日 - No.19 - 3
シリュスデゼーグルが好成績も凱旋門賞のせん馬除外の方針に変更なし(フランス)[その他]

シリュスデゼーグル(Cirrus Des Aigles)が海外レースで好成績であるものの、フランスの競馬統轄機関は、凱旋門賞(G1)をはじめとするトップレースにせん馬を開放する再検討は行わないようである。

フランスギャロ(France Galop)のベルトラン・ベランギエ(Bertrand Belinguier)会長は4月1日、せん馬が欧州一の賞金を誇る凱旋門賞を制する可能性について“極めて難しい”と表現した。同会長は、大レースの出走条件を決める際には、血統の将来を検討する義務があると述べた。

昨年10月にアスコット競馬場のチャンピオンS(G1)を優勝しG1初勝利を達成していたシリュスデゼーグルは、ドバイシーマクラシック(G1)で2つ目のG1勝利を手にしたが、フランスで最高のレースに出走する資格は与えられていない。

ベランギエ会長は、「私たちはシリュスデゼーグルの優勝を大変嬉しく思っており、この議論が持ち上がることはよく理解できます」と語った。

そして、「フランスの観点からだけではなく、他国の競馬統轄機関の考え方も参考にして話し合われるべき議論です。それでもやはり、フランスの最高級のレースは血統の選抜のために行われており、それらのレースで血統を将来に伝えていくことのできないせん馬が優勝するのは受け入れがたいと私は感じます。私たちは将来つまり血統の存続について考えなければなりません」と付言した。

シリュスデゼーグルはロンシャン競馬場のガネー賞に出走するかもしれないが、その後再び海外遠征すると思われる。プリンスオブウェールズS(G1)、インターナショナルS(G1)、チャンピオンS(G1)が今後出走する可能性のあるレースである。

By Scott Burton

[Racing Post 2012年4月2日「Cirrus success unlikely to change French policy」]