3つの賭事ゲーミング部門を運営しているガラ・コーラル社(Gala Coral)は、主なライバル会社の1つであるランク社(Rank Group)に従来型カジノ事業を2億500万ポンド(約266億5,000万円)で売却することに合意したことで、近々ブックメーカー事業とビンゴ事業に専念する。
両社とも公式にはコメントしていなかったが、5月初旬に売却の是非が再び話し合われ、5月12日午後になって、この取引が主要株主の完全子会社であるマレーシア拠点のグオコ社(Guoco Group)から支援を得たものであることをガラ・コーラル社は声明で明らかにした。
この取引によって、ランク社は英国最大のカジノ運営会社であるジェンティング社(Genting Group)と肩を並べることになる。ガラ・コーラル社の株主からの正式な承認を得ることは確実だろうが、今のところまだである。また公正取引局(Office of Fair Trading)から競争委員会(Competition Commission)への付託はされておらず、未定のままである。
昨年の経営幹部の交代以来、ガラ・コーラル社の売却はありそうなこととなっていたが、今年1月に正式に発表された。しかしランク社は3月29日に証券取引所に対し、提案が株主価値に達しなかったため交渉は決裂したと話していた。
話合いが再開したのは、年金と資産賃貸に関する問題が解決したためと理解されている。
ガラ・コーラル社は23の英国内のカジノ施設と3つの非稼働の営業免許を譲渡し、それによりランク社のカジノ施設は現在の35から増大する。
今回の取引で除外されているのは、ダンディーとジブラルタルのカジノ施設、ウエストミンスター特別区およびインターネットカジノ事業向けの非稼働の営業免許である。
売却は、ガラ・コーラル社が現金で1億8,250万ドル(約237億2,500万円)を受け取る9月に完了すると考えられている。なお、2015年8月までにさらに2,250万ポンド(約29億2,500万円)の支払いが約束されている。
ガラ・コーラル社の声明は、「売却収入の使い道については最終的な決定はなされていませんが、弊社の債務を大幅に減少させるために使われると思われます」と述べている。
By Howard Wright
(1ポンド=約130円)
[Racing Post 2012年5月13日「Gala Coral sells casino business to Rank」]