競馬界の管理サービスを運営するためBHA(英国競馬統轄機構)と新たに10年間の契約を締結したウェザビーズ社(Weatherbys)は、2011年に税引き前利益で前年の100万ポンド(約1億3,000万円)から125万ポンド(約1億6,250万円)へ25%増を記録した。売上げは前年比0.6%減の1,920万ポンド(約24億9,600万円)であった。
ウェザビーズグループのジョニー・ウェザビー(Johnny Weatherby)会長は、「我々のグループにとっての2011年は堅調な年でした。事業費は2010年を36万2,000ポンド(約4,706万円)下回る1,410万ポンド(約18億3,300万円)となりましたが、このことはサービスの効率性を確かにするためにあらゆる手段を講じていることを示しています」と語った。
同会長は、効率性を上げる原動力となったのは、各種手数料の10%引下げを含んでいる2020年末までのBHAとの新しい契約であると指摘した。
そして、「この契約は難しい課題を提起しています。私たちは、正確性、柔軟性および技術革新を提供し続けなければならず、同時に最大のソフトウェア開発の真っただ中です」と付け足した。
競馬界のすべてのITシステムを更新する600万ポンド(約7億8,000万円)のプログラムは、3年目に入っており、BHAとの契約に基づいて2014年末までに完了する予定である。
基本的な競馬開催日プログラムを電話からインターネットに移行させる措置は2011年も引き続き実施され、ウェザビーズ社のウェリンバラ本社で受け付けられた年間23万件の出馬登録の85%と年間11万2,000件の出馬投票の76%がオンラインで行われた。
ウェザビー会長は次のように続けた。「BHAとの契約更新は、競馬を担っている人々の希望に完全に合致する、世界最高のITシステムを英国競馬に提供するでしょう」。
ウェザビーズ社による競馬のスポンサーシップは、5%増の70万ポンド(約9,100万円)となった。
一方ウェザビーズ銀行は、税引き前利益を200万ポンド(約2億6,000万円)から266万ポンド(約3億4,580万円)へ約3分の1増加させ、問題の多い金融部門の動向に立ち向かった。その利益の半分以上は、中小企業に出資する比較的新しい子会社アークルファイナンス社(Arkel Finance)からのものである。
総資産は10%増の3億600万ポンド(約397億8,000万円)となり、また年末までに貸付金は同じ10%増の1億1,700万ポンド(約152億1,000万円)となった。
ウェザビーズ銀行のCEOロジャー・ウェザビー(Roger Weatherby)氏は、「私たちは伝統的なモデルに基づいており、保守的なやり方により専ら小売金融で資金調達しています」と語った。
そして、「このモデルに対する需要は依然として高く、新旧の顧客ともに、機械ではない対人取引を好みます。私たちはコールセンターではないレベルの高いサービスを提供することに重点を置き続けます」と付言した。
By Howard Wright
(1ポンド=約130円)
[Racing Post 2012年6月18日「Weatherbys announces 25 per cent increase in pre-tax profits」]