海外競馬ニュース 2012年09月13日 - No.38 - 2
1000kmのモンゴルダービーで英国拠点のファーヒ騎手が優勝(モンゴル)[その他]

 ラドロー競馬場で落馬して腰背部を骨折してから1年も経たずして、ドーナル・ファーヒ(Donal Fahy)騎手は、世界一長距離のレースである1000kmのモンゴルダービーにおいて、英国拠点のアイルランド人騎手仲間のリッチー・キロラン(Richie Killoran)氏をリードして勝利し、名声を馳せた。

 小型の半野生馬を乗り継ぎ、モンゴルの変化に富んだ厳しい地形を横断することが求められるこの恐ろしく困難なレースでの優勝によって、ファーヒ騎手は、腰背部にネジを入れる骨接合手術を受ける原因となった昨年10月の大怪我から完全に快復したことを証明した。

 体力の消耗する7日間の競走のラストで、ファーヒ騎手は南アフリカの冒険家バリー・アーミテージ(Barry Armitage)氏とほぼ同時にゴールラインを超えたが、審議によりアーミテージ氏の馬が跛行していたことが判明したため同氏には2時間のペナルティーが与えられた。キロラン騎手はライバルのファーヒ騎手より濃い髭を蓄え、ファーヒ騎手から44秒遅れてゴールし、2着となった。

 ファーヒ騎手は、「完走できたことにとても満足しています。非常に長く、本当に困難な日々でしたが、信じられないほど素晴らしい経験でした。また世界一困難なレースというだけではなく、これまで私が経験した中で最も過酷な試練でした」と語った。

 キロラン騎手は、「全く同感であると同時に、私にとってはこれまで成し遂げた立派な事柄の1つに違いありません。シャワーとビールが待ち遠しいです。今朝ホースステーション(中継所)に着くまでは私たちが先頭だと考えていましたが、前に2人の騎手がいることを知りました。このため2つの区間で懸命に走り、30分の遅れを取り戻すことができました」と語った。

 このレースには、元チャンピオン障害騎手であるリチャード・ダンウッディ(Richard Dunwoody)氏がカメラマンとして同行し、ファーヒ騎手とキロラン騎手はこのレースを負傷騎手基金(Injured Jockey's Fund)の募金活動としても活用した。寄付はウェブサイト(http://justgiving.com/MongolDerbyCharityRace)で行うことができる。

By Lee Mottershead

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