ニューベリ競馬場は、今後10年間に1,500棟の住宅を建設することを計画している不動産開発会社のデヴィッド・ウィルソン・ホームズ社(David Wilson Homes)に場内の3区画の土地を売却した。その売却収入は競馬場の大幅改修に当てられる予定である。
大手建設会社バラット社(Barratt)の提携会社であるデヴィッド・ウィルソン・ホームズ社は、ウェスタンサイト、セントラルサイト、イースタンサイトとして知られるこの3区画の購入に少なくとも4,260万ポンド(約55億3,800万円)を支払うことになる。
まずウェスタンサイトの420棟の住宅が、新しく改修される施設とインフラをもたらす包括的な競馬場開発プログラムと連動して建てられる予定である。
住宅の建設は今年中に始められ、2013年半ばに販売される予定である。建設される住宅の約30%は手頃な価格の共同住宅となる見込みである。
パドック、装鞍所、厩舎スタッフ宿泊設備のほか、駐車場、馬主・調教師用エントランスなどを新設する改修計画は、最高で1,200万ポンド(約15億6,000万円)かかるだろうとニューベリ競馬場を所有するニューベリ競馬場社(Newbury Racecourse Plc)は見積もっており、資金が準備できれば2014年に工事が始まることとなっている。
グランドスタンド周辺エリアは、大幅なリフォームが行われて特別観覧席が拡張され、馬場へのアクセスを良くするために新しい歩道橋が建設される予定である。
競馬場改修計画のかなりの部分は2014年と2015年に実施され、第2段階となるセントラルサイトと住宅地のイースタンサイトの工事は2016年から始められる見込みである。そして年間会員と来賓客が使用する馬場内の駐車場を建設する工事は、今秋に始められることとなっている。
土地売却は、この敷地全体を年間を通して活用できるようにする計画の一部を成している。ニューベリ競馬場のドミニック・バーク(Dominic Burke)氏は、「競馬場の施設とインフラの開発のため土地資産を活用するという長期戦略の中で、この土地の売却は鍵となるものです」と語った。
共同経営理事であるスティーヴン・ヒギンズ(Stephen Higgins)氏は、「住宅開発と競馬資産は本来繋がりのあるものなのです。競馬場の将来を描き出すのに今はまさにふさわしい時です」と述べた。
競馬場の閉鎖は計画されておらず、再開発が始まっても競走は続けられる。
By Richard Birch
(1ポンド=約130円)
[Racing Post 2012年9月20日「Newbury agrees land sale to finance course refurbishment」]