ニューマーケットの18年ぶりの厩舎開放は9月24日に行われ、参加者から温かい歓迎を受けた。そして地元の調教師たちは、慈善活動のために10万ポンド(約1,300万円)近くを集めたこのイベントが再び開催されることを期待している。
ベットフェア社(Betfair)がスポンサーのこのイベントでは、サー・マイケル・スタウト(Sir Michael Stoute)調教師、ルカ・クマーニ(Luca Cumani)調教師およびエド・ダンロップ(Ed Dunlop)調教師など競馬界の中心的な30人の調教師が厩舎の扉を開放し、8,000人以上の人々が参加したと見られる。
このイベントの開催を手伝ったジョッキークラブ競馬場社(Jockey Club Racecourses)は、来年もまたこのイベントを実施することを考えており、今回協力した調教師の評価は全体的に肯定的であった。
スチュワート・ウィリアムズ(Stuart Williams)調教師は次のように語った。「スタッフは楽しんでいました。私たちは厩舎に多くの人々を迎え、評判は良かったように思います。唯一、全ての厩舎を見てまわることができなかったという苦情がありましたが、見るべき馬が沢山いるのに時間が限られているので、うまく調整するのは難しいです。私たちは一日中厩舎を開放することはできません。スタッフは作業しなければならず、馬は手入れされなければなりません。しかし、私は今回の開放日は上手くいったと考えます」。
「私はもう一度このようなイベントが行われることを支持します。ほぼ全員が評価していました。多くの人々が注目する大規模な厩舎も開放されており、大多数の人は開放日が再度実施されることに賛成だと思います」。
パークロッジステーブル(Park Lodge Stables)を訪れた溢れるような人々のうちの多くは、ロンドンオリンピック開催前の7月にニューマーケットハイストリートを走った聖火ランナーのシェリル・スコットランド-ウィグ(Cheryl Scotland-Wigg)さんが掲げていた聖火の展示と一緒に写真に収まるためにやってきた、とジェームズ・ユースタス(James Eustace)調教師は報告した。
ユースタス調教師は、「大成功を収めた日でした。また、昔語りにやってきたジム・ボット(Jim Bott)氏という名馬ブルーピーター(Blue Peter)ゆかりの老騎手にも会えました。ブルーピーターはジャック・ジャーヴィス(Jack Jarvis)氏の厩舎で調教され、1939年の2000ギニーとダービーを制しました。そしてジム・ボット氏は、ブルーピーターの2歳時とセントレジャー直前の調教に騎乗しました。しかしセントレジャーは第2次世界大戦勃発のために中止となり、同馬は三冠馬になることはできませんでした」。
約500人の人々が国立競馬博物館を訪れ、クリス・ガリバルディ(Chris Garibaldi)館長は、「来年もこのイベントをやることに、もちろん賛成です」と語った。
すべての厩舎が開放されたわけではなく、今回参加しなかったウィリアム・ハッガス(William Haggas)調教師は、今後このイベントに関わる準備をするつもりだと述べ、「私はこのイベントが非常に良く受け入れられたと考えており、このことは素晴らしいことです。人々は疑いなく厩舎を訪れて舞台裏を見たがります。私たちがこのようなイベントを行うのは久しぶりでしたが、誰もがイベントに夢中になっていました」と語った。
そして、「私たちは今回の開放日からさまざまなことを学ぶでしょう。そして私も今後参加するつもりです。9月は天候がやや悪く、適切な日程を見つけるのは容易ではありません」と付言した。
By Jon Lees
(1ポンド=約130円)
[Racing Post 2012年9月25日「HQ trainers hail open day a big success」]