人々の関心がフランケル(Frankel)とブラックキャビア(Black Caviar)の引退後の生産活動に集まっている中、10月23日、競馬界を魅了するこのカップリングが両馬の関係者に温かく受け入れられたようだ。
フランケルの馬主カリド・アブドゥラ殿下(Khalid Abdullah)のレーシングマネージャーを務めるテディー・グリムソープ(Teddy Grimthorpe)氏は、ブラックキャビアの馬主の1人が放送でこれについて語ったことをうけて、無敗の傑出馬同士の理想的なカップリングという考えを歓迎した。
フランケルは、10月20日に施行されたアスコット競馬場のチャンピオンS(G1)において、そのトレードマークである派手な勝ち方でシリュスデゼーグル(Cirrus Des Aigles)を破って無敗記録を14に伸ばし、世界一レーティングの高い馬というステータスを揺るぎのないものとし、引退した。
グリムソープ氏は、「私はブラックキャビアの活躍を充分知っており、フランケルとブラックキャビアのカップリングは最高のものになると考えています。ブラックキャビアを管理するピーター・ムーディー(Peter Moody)調教師は今年はじめに、フランケルとブラックキャビアが種付所で一夜を過ごすことを望んでいると語っていました。実現すれば素晴らしいことでしょう」と語った。
「フランケルは現在厩舎で力を抜いてのんびりしています。チャンピオンズSの後も、万事良好です」。
スプリンターのブラックキャビアは6月のロイヤルアスコット開催のダイヤモンドジュビリーSのホームストレッチで持続力を発揮して、ムーンライトクラウド(Moonlight Cloud)を頭差で破ってドラマチックな結果をもたらし、無敗記録を驚異的な22勝に伸ばした。同馬は来年も現役を続け、情熱的なファンの前で最後のシーズンを送るだろう。
6歳牝馬ブラックキャビアの共同馬主の1人であるニール・ウェレット(Neil Werrett)氏は、ジ・エイジ紙(The Age)のウェブサイトで次のように語った。「フランケルはいつも大差で圧勝してきた明らかに世界一の馬なので、今後ブラックキャビアを同馬のもとに送ることを考慮したい。それを実現させるためにいくつかの条件はあるでしょうが、世界最高の馬2頭のカップリングはすごいことです」。
ヘラルドサン紙(Herald Sun)によれば、ムーディー調教師は、「私は昨年馬主たちに、このカップリングは一考を要すると持ちかけました。私に言わせれば、これは夢です。ただし私はただの調教師であり、ブラックキャビアが引退してしまえばその後の生産については無関係です」と語った。
By Richard Birch
[Racing Post 2012年10月24日「Could it be match made in heaven?」]