海外競馬ニュース 2012年02月02日 - No.6 - 5
ノーザンファーム、欧州セリへの参加が実を結びつつある(日本)[生産]

 日本の生産者は、長年にわたり欧州のセリをターゲットにしてきているが、昨年のタタソールズ社の11月セールでの購買額が293万4,750ポンド(約3億8,152万円)であったノーザンファームオーナーの吉田勝己氏ほどの人はいない。

 吉田氏は2004年までは、12月セールで常連バイヤーではなかったが、その後のセリで同氏は多くの欧州優良馬を獲得し、更なる成功に繋げている。

 吉田氏の2006年の購買活動は2頭の繁殖牝馬を70万3,500ポンド(約9,146万円)で購買しただけで、最近の活動と比較すると控え目であった。そのうちの大半は、ベルトリーニ(Bertolini)の初産駒の中でもトップに挙げられる、ブライアン・ミーハン氏(Brian Meehan)所有でチェヴァリーパークS(G1)勝馬のドンナブリーニ(Donna Blini)に費やされた。

 ドンナブリーニの初仔のドナウブルー(Donau Blue 父:ディープインパクト)は、2歳時に日本で2勝した。またその妹であるジェンティルドンナ(Gentildonna)は、1月8日に京都で施行されたG3競走(シンザン記念)に優勝して重賞勝馬となっている。

 この3歳牝馬のジェンティルドンナは、ジョワドヴィーヴル、マルセリーナおよびリアルインパクトという3頭のG1勝馬を出して今や日本を代表するサイアーのディープインパクトの立派な業績の1つである。サンデーサイレンス産駒のディープインパクトは、産駒が出走しはじめてわずか2年にも拘わらず、ランキングの2位で2011年を終えた。したがって、まもなくトップに君臨する可能性は極めて高いと言える。

 ジェンティルドンナは、ディープインパクトが欧州の一流牝馬との素晴らしい相性を見せつけた最初の例ではない。ディープインパクト産駒の中でも、2011年桜花賞(G1)勝馬のマルセリーナはG1勝馬マルジュー(Marju)産駒のマルバイユ(Marbye)が母であり、またG1競走で3着に入着しているリベルタスは1995年フランスオークス(G1)勝馬のカーリングが母である。

(1ポンド=約130円)

[Racing Post 2012年1月12日「Tattersalls shopping trips paying dividends for Yoshida」]