2009年から競馬賭事賦課公社(Levy Board: 賦課公社)の運営担当理事を務めてきたアラン・デルモンテ(Alan Delmonte)氏は、ダグラス・アースキン-クラム(Douglas Erskine-Crum)氏が4月に退任して縮小改編される経営陣のトップとなるCEO兼会計責任者に任命された。
40歳のデルモンテ氏は、アースキン-クラム氏がカリド・アブドゥラ殿下(Khalid Abdullah)のジャドモントグループ(Juddmonote Group)のCEOとなり退任する4月8日に就任する。
この賦課公社CEO職には外部の候補者が無く、財政担当理事のロブ・スケッグズ(Rob Skeggs)氏は残るものの運営担当理事職が無くなる形の経営陣のトップとして、理事会メンバーは満場一致でデルモンテ氏をCEOに選出した。
賦課公社はアースキン-クラム氏の退任をきっかけとして、経営陣の機能を見直し、デルモンテ氏が運営担当理事として担っていた責任の多くはCEOの役職と兼務できると結論付けた。
賦課公社のポール・リー(Paul Lee)会長は次のように語った。「私たちは、デルモンテ氏が担ってきた運営業務とこれまでアースキン-クラム氏が務めてきたCEO職とは効果的かつ効率的に一体化できると決定しました」。
「組織内の有力な候補者であり、一体化された職務のほとんどをこなしてきた人物を見つけられたことから、その一体化は理に適っていたようです」。
「それは新しい環境において経営陣をいっそう合理化し、より効果的かつ効率的にするための再編成で、5年前から徹底的に行われてきました」。
デルモンテ氏は、賦課公社に着任する前に11年間BHA(英国競馬統轄機構)とその前身BHB(英国競馬公社)の在職経験があり、次のように語った。「私は賦課公社で追加的な任務を担うことを非常に楽しみにしています。引き続き、私たちが関わる幅広い分野で、競馬界、賭事産業その他とともに前向きに取り組んで行きます」。
今後着手すべき緊急課題の1つは、競馬界へ資金供給を行ってきた賦課金制度に代わる中期的な仕組みを作り出すための取組みである。スポーツ大臣のヒュー・ロバートソン(Hugh Robertson)氏はこの取組みに6ヵ月間の期限を設定しているが、リー会長は、これはデルモンテ氏の責任というよりも自身の責任であると語った。
リー会長は次のように付言した。「ロバートソン大臣は、賦課公社にではなく私に6ヵ月の期限を言い渡したのです。もちろんデルモンテ氏と話し合うつもりですが、その話合いは賦課公社の誰も入らないもっぱら内密の話合いとなるでしょう」。
By Jon Lees
[Racing Post 2013年3月19日「Delmonte new CEO to lead streamlined Levy Board」]