フランスギャロ(France Galop)は、ヨーロッパ・パターン競走委員会(European Pattern Committee: EPC)が仏2000ギニー(G1)のG1としての地位を検討しているというニュースに対応し、5月12日にロンシャン競馬場で施行される同競走の総賞金を55万ユーロ(約7,150万円)に引き上げると発表した。
これにより、仏2000ギニーの総賞金は、英2000ギニーや愛2000ギニーよりも高額になる。
今年の英2000ギニーの総賞金は、Quipco社が支援を継続することで5万ポンド(約750万円)増の40万ポンド(約6,000万円)となることが確実であり、カラ競馬場で施行される愛2000ギニーの賞金額は30万ユーロ(約3,900万円)となる。
EPCは昨年末、ここ2年間仏2000ギニーで1着〜3着となった馬のレーティングが同競走のG1ステータスを満たしていないとの懸念を表明したが、同競走が自動的に格下げされることはないと明言していた。
フレディ・ヘッド(Freddy Head)調教師は、仏2000ギニーの総賞金を10万ユーロ(約1,300万円)増額するとのフランスギャロの決定を歓迎したが、同時に、フランスが一流レースすべてをカンテプリュス(Quinte+ 5連単・複馬券)の対象レースにしようと固執していることが、クラシック競走出走馬のレーティングを下げる原因となっていると警告した。
調教師としては仏2000ギニー優勝の経験はないものの騎手として6回制している同調教師は、次のように語った。「賞金増額は非常に良いニュースで、仏2000ギニーがより多くの人を惹きつけることとなるのは確かです。このレースには何らかの助けが必要でした。すべてを動かしているのは、カンテプリュスです。このためにG1競走は最終的に20頭立てとなり、これがおかしな結果を引き起こします。そしてそれがレーティング低下に原因になっているのです」。
ヘッド調教師は、英2000ギニーや仏200ギニーに管理馬を走らせることは賞金額や名声のためではなく、優秀な3歳牡馬の適性をさぐるためであると主張する。
そして、「最後の粘りがない馬にとっては英2000ギニーの方が良いです。ロンシャン競馬場の仏2000ギニーは、よりスタミナを要するレースだと思います」と付言した。
By Scott Burton
(1ユーロ=約130円、1ポンド=約150円)
[Racing Post 2013年3月27日「Prize-money boost for French Guineas」]