ギルタウンスタッド(Gilltown Stud)に繋養されているダラカニ(Dalakhani)とアザムール(Azamour)は2013-14年の南半球種付シーズンにオーストラレーシア(オーストラリアおよびニュージーランド)にシャトルされるだろう。これはアガ・カーン殿下(Aga Khan)の生産事業において初めてのことである。
仏ダービー(G1)優勝馬ダラカニは南オーストラリアのコーナーストーンスタッド(Cornerstone Stud)で、またG1を4勝したアザムールはニュージーランドのブライトヒル牧場(Brighthill Farm)で供用される予定である。
ギルタウンスタッドの牧場マネージャーであるパット・ダウンズ(Pat Downes)氏は、「アガ・カーン殿下の種牡馬がオーストラレーシアにシャトルされるのは初めてのことです」と語った。
そして次のように続けた。「オーストラレーシアの馬主と生産者は数年前から私たちの競走馬と牝系に徐々に興味を持ち始めています。アガ・カーン殿下の競走馬及び種牡馬として成功した優良馬2頭を送り、活力あるこの地域の種牡馬市場に関わり新たな1ページを始めることを楽しみにしています」。
「これは、オーストラリアの生産者にとって、アガ・カーン殿下の血統へのアクセスを容易にする素晴らしい機会であると思われます」。
競走生活全体において、アラン・ド・ロワイエ-デュプレ(Alan de Royer-Dupre)調教師によって管理されたダラカニには、1400m〜2400mで優勝を果たし、2004年に引退しギルタウンスタッドに繋養された。ダルシャーン(Darshaan)産駒の同馬は49頭のブラックタイプ馬を送り出し、18頭の重賞勝馬の中にはクラシック勝馬コンデュイット(Conduit)、ムーンストーン(Moonstone)およびリライアブルマン(Reliable Man)がいる。
ダラカニは、初の南半球の種付シーズンにおいて2万2,000豪ドル(約220万円)の種付料で供用される。
ニュージーランドに向かうアザムールは、英2000ギニー(G1)で3着、愛2000ギニーで2着と、クラシック勝利をあと一歩のところで逃したが、その後の4つのビッグレースに勝ったことでこれらの敗退を償って余りある成績をあげた。その後種牡馬入りした同馬は昨年の無敗の仏オークス馬ヴァリラ(Valyra)を送り出した。
またアザムール産駒の中には、G2馬エレアノラデューズ(Eleanora Duse)、シャンカルデ(Shankardeh)、クレイヴンS(G3)優勝馬で2011年の英2000ギニーでフランケル(Frankel)の3着となったネイティブカーン(Native Khan)がいる。
ダウンズ氏は、「アザムールは1400m〜2400mのレースに秀でた競走馬で、非常に丈夫な馬でした。現役3年間において管理するジョン・オックス(John Oxx)調教師を悩ませたことはありませんでした」と語った。
そして、「アザムールは最も魅力ある馬と言え、繁殖牝馬の産駒の質を高めていくことでしょう」と付言した。
ナイトシフト(Night Shift)産駒のアザムールは、ブライトヒル牧場で種付料1万2,000NZドル(約96万円)で供用される。
By Katherine Fidler
(1豪ドル=約100円、1NZドル=約80円)
[Racing Post 2013年4月4日「Australasia beckons for Aga Khan pair Azamour and Dalakhani」]