初年度産駒で38頭の勝馬を出し北米記録を持つ種牡馬チャペルロイヤル(Chapel Royal)は、韓国に拠点を移し、米国産で最新の種牡馬となる。
父モントブルック(Montbrook)、母カットクラス(Cut Class 父カットラス)のチャペルロイヤルは、2009年からフロリダ州リディック近郊にあるウィリアム・シェティン(William Schettine)氏所有のシグネチャースタリオン(Signature Stallions)で繋養されていた。同馬は、韓国にある2つの大規模な生産協会のうちの1つである韓国サラブレッド生産者協会(Korean Thoroughbred Breeders Association: KTBA)によって購買された。KTBAには韓国のサラブレッド生産者130人のうち90人が所属している。
チャペルロイヤルの主な成績は、2003年のサンフォードS(G1)優勝、シャンペンS(G2)、ホープフルS(G2)で2着、BCジュヴェナイル(G2)で3着があり、その後、2008年の初年度産駒の勝馬頭数で記録をつくり、その年の産駒獲得賞金額で初年度種牡馬ランキング6位に輝いた。
競走年齢に達する産駒を出して5年間のうち、チャペルロイヤルはG2勝馬アドバイス(Advice)などのステークス勝馬を8頭出し、また、韓国の重賞勝馬エースギャロッパー(Ace Galloper)とロイヤルエンブレイス(Royale Embrace)を送り出している。
シグネチャースタリオン場長のビル・バゼル(Bill Bazzell)氏は、チャペルロイヤルを、あらゆる面で秀で健康で価値のある馬を送り出すバランスのとれた力強い種牡馬であると言い表した。
最近韓国に拠点を移した他の米国の種牡馬にはロックハードテン(Rock Hard Ten)がいる。
2005年9月に、第2の都市釜山における最初の競馬場がオープンした。
韓国政府はその後、京畿道(きょんぎど)の漣川郡(よんちゅんぐん)に3つ目の競馬場をオープンさせることを2010年に承認した。このことにより、今後数年において国内生産者と海外生産者のいずれにも市場が広がることが期待されている。漣川競馬場は2015年8月にオープンする予定で、釜山競馬場と同等の規模となり、800頭ほどの登録馬が出走するとみられている。
韓国のホースマンは2010年に、生産のための馬119頭と競走馬200頭を米国から輸入している。一方、韓国の生産界は年間1000頭の競走馬の供給に貢献している。
By Blood-Horse Staff
[bloodhorse.com 2012年12月19日「Chapel Royal Sold to Korean Breeders」]