ハリウッドパーク競馬場の5月9日付ニュースレターには、2014年の競馬開催日程を要望せず、秋開催が閉幕する12月22日に閉場することをカリフォルニア州競馬委員会(California Horse Racing Board: CHRB)に伝えたと記されている。
競馬産業に閉場が近づいていることを伝えるこのニュースレターは、ハリウッドパーク競馬場のジャック・リーボー(Jack Liebau)会長が執筆し送付したもので、その中でCHRBには前日知らせたと述べている。この閉場は5月9日HRTVで放映され昼下りの最初の話題となった。
この発表は、2014年競馬開催日程について検討を開始する2週間前になされた。この開催日程会議は5月23日にサクラメントで開催される予定である。
今年75周年を迎えたハリウッドパーク競馬場は、1984年に第1回ブリーダーズカップを開催し、さらに1987年および1997年も開催した。2008年にベイメドウズ競馬場が閉場したため、カリフォルニア州で閉場する2つ目の大規模な競馬場となる。
リーボー会長は、「経済的見地から見て、現在土地の価格は上がり、用途も広がっていますので、残念ながら2013年の秋開催が終了すればここで競馬を続行することはないでしょう」と語った。
同競馬場はベイメドウズランド社(Bay Meadows Land Co.)の子会社ハリウッドパークランド社(Hollywod Park Land Co.)に所有されて、数年にわたり閉場と再開発が予定されていたが、その計画は行き詰っていた。
リーボー会長は次のように続けた。「ハリウッドパークランド社は2005年に同競馬場をチャーチルダウンズ社(Churchill Downs Inc.)から購買したとき、少なくともその後3年間は競馬を続行されると発表し、その3年間において競馬のビジネスモデルを向上させるために協調努力を行うと約束していました。同競馬場にスロットマシンを導入し、競馬続行を保証した州全体の新たな2つの取組みに、同社は数百万ドルを費やしましたが、それが成功することはありませんでした」。
「競馬のビジネスモデルにおいて好ましい変化がない中で、ハリウッドパーク競馬場での土地開発は最終的に避けることができませんでした。競馬と同競馬場を愛している私たちにとっては残念なことですが、これは時間の問題でした」。
リーボー会長は、敷地内のカジノ施設は運営を続け、新しい開発の一環として改装される予定であると述べた。
競馬場はロサンジェルス国際空港の近くにあり260エーカー(104 ha)の土地は、高所得者向けの1世帯用の都会の別宅やコンドミニアムなど3,000戸の新しい住居ユニット、10エーカー(4 ha)の中央公園を含む25エーカー(10 ha)の緑地エリア、小売店および映画館を主体とするエンターテインメント施設のある地区、オフィススペースと300室のホテルに変わるだろう。
リーボー会長は次のように付言した。「経済不況のおかげで、推測していたよりも長く競馬を続けることができました。そして今閉場を余儀なくされているのは、経済が上向いてきていることを示しています。このイングルウッド市が地域として大きな変化をするでしょう」。
同会長は、“不確実の時期”がカリフォルニア州の競馬産業に問題を引き起こしたことを認めた。
そしてニュースレターの中で、「今後数ヵ月において、未決着であった閉場の準備が始まるでしょう。この計画についてのいろんな意見を聞くことになるでしょう」と述べた。
現在施行されている夏開催は7月14日まで続けられ、秋開催は11月7日から始まる。
また同会長は、厩舎エリアも今年末までに閉鎖されることが予定されていると語った。
そして、「再開発は年明けすぐに始めることができます」と付け足した。
CHRBとカリフォルニア州のホースマンたちは、ハリウッドパーク競馬場の閉場に備えて、緊急時対応計画に取り組んできた。現在それが明らかになり、サンタアニタ競馬場とデルマー競馬場が南カリフォルニアの大半の競馬開催日程を施行するものと見られる。
フェアプレックスパーク競馬場は、場外の調教施設を1年間提供する用意があることを表明している。また、ノーザンサンディエゴ郡にあるサンルイレイダウンズ競馬場は場外の調教施設の収容頭数を拡大するために、厩舎エリアと馬場の改修計画を発表した。サンルイレイダウンズ競馬場はサンタアニタパーク競馬場と同様にストロナックグループ(Stronach Group)が所有している。
By Tom LaMarra
[bloodhorse.com 2013年5月9日「Hollywood Park to Close in December」]