ビル・ファリッシュ(Bill Farish)氏は、8月7日にニューヨーク州サラトガスプリングスで開催されたブリーダーズカップ協会(Breeders’ Cup Ltd.: BCL)の理事会で、再びBCL会長に2年の任期で選出された。
ファリッシュ氏は2006年から2011年までBCL会長を務めた後に辞任し、後任として選出されたトム・ルット(Tom Ludt)氏はBCL会長を2年間務めた。
しかし、ルット氏は今年4月にストロナックグループ(Stronach Group)の職に就き、BCL理事会のメンバーであり続けるが、会長は辞任すると語っていた。
ストロナックグループはサンタアニタ競馬場を所有しているが、同場は2014年にブリーダーズカップの前例にない3年連続開催を行うこととなっている。
BCLのプレスリリースによれば、アントニー・ベック(Antony Beck)氏が2年間副会長を務める。
ファリッシュ氏は同じ理事会メンバーのバリー・ワイスボード(Barry Weisbord)氏に大差をつけ選出された。なお、会長に立候補したのはこの2人だけであった。
ファリッシュ氏は声明において次のように語った。「BCL会長として、産駒と種牡馬の登録者およびブリーダーズカップに参加するホースマンのために再び取り組めることを光栄に思っています。BCLを強化し、ブリーダーズカップを世界一の国際競馬イベントとして年々成長させる任務を続けるために、理事会メンバーおよびBCLメンバーとともに取り組めることを楽しみにしています」。
BCLには48名のBCLメンバーがいて、そのうち14名からなる理事会がある。
ルット氏は次のように語った。「BCL会長としてブリーダーズカップの競馬番組を拡大し、世界規模の人気を得られたことに満足しています。BCLと競馬産業に多大な支援をしている産駒および種牡馬登録者のために取り組めたことは光栄でした」。
2名の理事会メンバーがそれぞれの理由で辞任するなど、今年はBCLにとって波乱の年であった。すなわち、ダーレー社のオリヴァー・テイト(Oliver Tait)氏は、全レースでフロセミドを禁止するという方針からBCLが後退したことを理由に、またサティッシュ・サナン(Satish Sanan)氏はBCL組織に透明性が欠如しているとして理事会を脱退した。
By Tom LaMarra
[bloodhorse.com 2013年8月7日「Farish Returns as Chairman of Breeders' Cup」]