ステファーヌ・パスキエ(Stephane Pasquier)騎手は、裁判所が3ヵ月の騎乗停止処分を保留にしたことで、騎乗再開が可能となった。
パスキエ騎手とその弁護団は9月9日、騎乗停止処分の保留を求めてサンリスの行政裁判所に緊急審問を申請し、4月にロンシャン競馬場で検出された禁止薬物の陽性サンプル反応は何かの混入によるものだったとの証拠があると主張した。
その結果パスキエ騎手は騎乗免許を返還され、9月12日(木)から騎乗再開が可能となった。
パスキエ騎手のエージェントであるエルヴェ・ナガール(Herve Naggar)氏は、次のように語った。「騎乗停止処分が覆されたわけではありませんが、来年の公判まで処分は保留されます」。
「パスキエ騎手に騎手免許を返すべき緊急性が存在し、その騎乗停止処分の正当性には深刻な疑念がある、と裁判所は差し当たり考えたのです」と付け足した。
パスキエ騎手はフランスギャロ(France Galop)の裁決委員に3ヵ月の騎乗停止処分を言い渡され、その後8月12日にはこの処分の維持が確認されていた。
フランスギャロはそのとき、科した処分について説明するという異例の手続きをとり、従来この種の違反の初犯に科される6ヵ月の騎乗停止期間の半分という期間は、薬物がパスキエ騎手の体内に入り込んだ経緯について明確に断定できないことを反映したものであると述べていた。
2010年からニアルコスファミリー(Niarchos Family)の契約騎手パスキエ騎手は、9月15日ロンシャン競馬場において、同ファミリーの2頭の有力馬に騎乗する予定。
マキシオス(Maxios)はムーランドロンシャン賞(G1)に、ブラヴォディーノ(Bravodino)は凱旋門賞への出走資格を得るためにニエル賞に出走予定。
[訳注:マキシオスはムーランドロンシャン賞で2着のオリンピックグローリーに5馬身差をつけて圧勝し、ブラヴォディーノは9月13日にサンクルー競馬場の準重賞に出走し4着に終わった。]
By Scott Burton
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海外競馬ニュース 2013年No.35「パスキエ騎手、薬物検査陽性で3ヵ月の騎乗停止処分(フランス)」
[Racing Post 2013年9月11日「Stephane Pasquier cleared to resume riding」]