リングフィールド競馬場は4月18日、第1回オールウェザーチャンピオンシップの最終戦の開催日が多数の観客を惹きつけ、満員となったことを発表した。
リングフィールド競馬場はマッセルバラ競馬場とともに英国初の聖金曜日の競馬開催を実現し、近年で最多で競馬場の最大収容人数でもある8,777人の入場者を集めた。
一方、マッセルバラ競馬場はこの日の開催でこれほど多くの観客を集めず、入場者数は2,875人にとどまった。
リングフィールド競馬場を所有するアリーナレーシング社(Arena Racing Company:ARC)のトニー・ケリー(Tony Kelly)社長は、賞金総額100万ポンド(約1億7,000万円)の競馬開催日がこのように成功したことに満足していると語った。
そして次のように続けた。「お天気が良かったことも幸いしたのでしょう。本日チケットは完売し、来場した人々の多くは聖金曜日というきっかけがなければ競馬場に足を運ばなかったのではないかと考えています」。
「賞金とレースの質については説明するまでもなく、大成功の第1回オールウェザーチャンピオンシップシリーズのクライマックスの役目を果たしたと考えます。いくつかの教訓を得たことは確かですが、これ以上の成功は収めようがなく、今回成し遂げた以上のことは望めないと考えます」。
ケリー社長は今後の対策として、次回の冬のシリーズでは海外からの出走馬を増やすことを期待していると語った。
そして次のように続けた。「再び10月にオールウェザーチャンピオンシップを開始し、来年の聖金曜日を最終日とします。このシリーズでラップタイム測定装置を導入し、ケンプトン競馬場と協力し合ったように、またいくつかの新機軸をみつけるでしょう。すでにチェルムスフォード競馬場(旧グリートリーズ競馬場)でフィル・シアーズ(Phil Siers)氏(訳注:グレートリーズ競馬場を購入したトート・メディア社の社長)と話し合いました。私たちはチェルムスフォード競馬場が順調に競馬を開催し始めるのであれば協力し合いたいと考えており、英国オールウェザーチャンピオンシップの創設を検討しています」。
またケリー社長は、「賞金額は同額に保たれますが(少しばかり増額できるかもれませんが)、このことは否定的なことであるとは捉えられないでしょう」と付言した。
ARCのデヴィッド・ソープ(David Thorpe)会長は次のように語った。「競馬界にとって大いに成功を収めた一日で、歴史的瞬間でした。私たちはこの成功に寄与したすべてのスポンサーと人々に感謝します。容易いことではなかったのにこれを成し遂げた我が社のチームを非常に誇りに思っています」。
BHA(英国競馬統轄機構)のCEOポール・ビター(Paul Bittar)氏は、この日が“素晴らしかった”と称賛した。そして次のように語った。「暦の上に空白があり、消費者需要があることを分かったうえで、熱意をもってこの計画を進めたことは素晴らしいことでした」。
「この日に向けてARCが賞金面で尽力したことは、成功を確かにするのに必須でした。私たちは聖金曜日に適切な投資をして、本日その結果を目にすることができました」。
マッセルバラ競馬場には、入場者が3,000人に上ることが期待されていたにもかかわらず、有料で入場したのは1,987人だけであった。昨年の復活祭の土曜日の入場者数は2,635人でそのうち2,109人が有料で入場した。
マッセルバラ競馬場のビル・ファーンスウォース(Bill Farnsworth)場長は次のように語った。「3,000人が来場することを期待していましたが、他の新しい日程と同様に定着するのに時間がかかります。私たちは長年にわたり復活祭の土曜日に競馬開催を行ってきており、これを聖金曜日、復活祭の土曜日、日曜日の3日開催に拡大することを望んでいます」。
「1日の競馬番組にさまざまなレースを盛り込みたいと考えています。平地騎手対障害騎手のレースを2つ(障害競走と平地競走を1つずつ)開催する計画が浮上しています」。
By Bill Barber
(1ポンド=約170円)
(関連記事)海外競馬ニュース2013年No.45「2014年競馬開催日程の概要が発表され、聖金曜日の開催も決定(イギリス)」、No.46「アリーナレーシング社、聖金曜日競馬開催を巡る各方面からの批判に反論(イギリス)」
[Racing Post 2014年4月19日「Lingfield delight as sellout makes it a very good Friday」]