海外競馬ニュース 2014年01月23日 - No.3 - 2
サラブレッドアフターケア協議会がエクリプス賞特別賞を受賞(アメリカ)[その他]

 NTRA(全米サラブレッド競馬協会)デイリーレーシングフォーム紙および全米競馬記者協会(National Turf Writers And Broadcasters)は本日、1月18日にフロリダ州ハランデールビーチにあるガルフストリームパーク競馬場で開催される第43回エクリプス賞授賞式で、サラブレッドアフターケア協議会(Thoroughbred Aftercare Alliance: TAA)に特別賞が授与されると発表した。

 この特別賞は、競馬の世界での特別な尽力や個人の功績、あるいは競馬に対する貢献を称えるものである。

 ケンタッキー州レキシントンを拠点とするTAAは、競走生活を終えたサラブレッドを世話するアフターケア施設の認定協会であると同時に、認定を付与された施設を支援する資金集め団体である。設立時にブリーダーズカップ協会(Breeders’ Cup Ltd.)、ジョッキークラブおよびキーンランド協会(Keeneland Association)から資金援助されたTAAは、馬主、調教師、生産者、競馬場、騎手、アフターケアの専門家その他で構成され、これらの人々によってサポートされている。

 TAAの理事会議長で、スターライトレーシング社(Starlight Racing)の共同経営者のジョン・ウルフ(John Wolf)氏は次のように語った。「TAAにとってこの上ない名誉であり、TAAが果たした役割が広く世に認められたことの現れです。2年間で最高のチームを組むことに成功し、競走馬のアフターケア施設23ヵ所を認定し、それらの施設を支援するために競馬産業全体からの支援者を募り助成金100万ドル(約1億円)を提供しました。今後やるべき仕事は沢山ありますが、この賞は私たちの成功を称え、寄付者、支援者および使命遂行のために尽力し献身的であったTAAのチームに感謝する良い機会となるでしょう」。

 昨年7桁の100万ドル以上の助成金が集まったことは、2012年2月のTAA設立時以来初の快挙であった。助成金は、TAA助成金委員会による包括的審査に基づき、引退馬に実施するケアのために活用される。

 エクリプス賞を運営するNTRAのアレックス・ウォルドロップ(Alex Waldrop)理事長は次のように語った。「TAAは安全確保、牧場の引退馬受け入れ、再調教および引退馬の再活用の後押しに大きな進展を果たしました。サラブレッド産業は最重要課題に積極的に対処する新たな意欲を示しました。どの競走馬も全生涯にわたって適切なケアを受けるべきで、馬によって生計を立てている私たち誰もが引退馬にできるだけのケアを行う責任の一部を担っています」。

 特別賞授与は、1971年の第1回エクリプス賞受賞式において有名なキングランチ(King Ranch)のロバート・J・クレバーグ(Rober J. Kleberg)場長に贈られて以来、今回で23回目を数える。それに続く受賞者は、ビル・シューメイカー(Bill Shoemaker)氏、C・V・ホイットニー(C.V. Whitney)氏、エドワード・J・デバルトロ(Edward J. DeBartolo)氏、リチャード・ダチョソワ(Richard Duchossois)氏、ラッセル・ベイズ(Russel Baze)氏、ラフィット・ピンカイ・Jr.(Laffit Pincay Jr.)氏、デール・ベールド(Dale Baired)氏、チーム・ゼニヤッタ(Team Zenyatta)および一番最近ではラピッドリダックス(Rapid Redux 22勝の連勝記録を築いた競走馬)である。引退馬事業に関係する受賞としては、TAAは2009年に受賞したサラブレッド引退馬基金(Thoroughbred Retirement Foundation)の創設者モニーク・コーラー(Monique Koehler)氏に続き、2度目である。

By Blood-Horse Staff
(1ドル=約100円)

[bloodhorse.com 2014年1月6日「Eclipse to Thoroughbred Aftercare Alliance」]