海外競馬ニュース 2014年10月02日 - No.39 - 2
英国から中国への馬輸出協定が締結(イギリス・中国)[生産]

 9月12日、英国から中国へのサラブレッドと競技用馬の輸出にゴーサインが出た。これは、中国当局との間で協定が締結されたことによるもので、英国経済に年間1,000万ポンド(約18億円)をもたらす可能性がある。

 輸出衛生証明書(Export Health Certificate)により、中国への馬の輸出は直ちに許可されることになるので、新しい協定は英国の馬産業にとって大きな後押しとなると期待されている。この協定は、ジョージ・オズボーン(George Osborne)財務大臣が9月12日にロンドンで中国の馬凱副首相と会見した時に発表された。

 環境長官のエリザベス・トラス(Elizabeth Truss)氏は次のように語った。「英国に1,000万ポンド(約18億円)もの新たな取引をもたらす協定の締結について発表できることを光栄に思います」。

 「英国は、競馬、馬競技および馬の生産において世界のリーダーであり、その歴史ある革新的な馬産業が、最高級の馬と専門知識を世界中に輸出できるということは、全く理に適ったことです」。

 「私たちは、この70億ポンド(約1兆2,600億円)もの価値を持つ馬産業とともに取り組み、この産業がさらに一層強靭なものとなることを楽しみにしています」。

 英国の動物健康福祉委員会で馬部門を代表するティム・モリス(Tim Morris)教授は、トラス氏の意見に賛意を表し、次のように語った。「英国は優良な馬とポニーの領域で世界をリードしています。そして私たちは最高級のサラブレッドと競技用馬だけでなく、多様性がありユニークな生産界と馬産業を有しています。とりわけ生産部門はこの中国市場へのアクセスを歓迎しています」。

 現行の各国との協定の下で、昨年は英国から欧州連合加盟国以外の36ヵ国に4,907頭が輸出され、英国経済に推計1億800万ポンド(約194億4,000万円)をもたらしたとされるが、中国との新たな輸出協定は、この実績に貢献することになるだろう。英国から中国に向けた最初の馬の輸出は、今年の年末までに開始される予定である。

By Tom Pennington
(1ポンド=約180円)

[Racing Post 2014年9月13日「Britain agrees Chinese equine export deal」]