シリュスデゼーグル(Cirrus Des Aigles 9歳せん馬)がロンシャン競馬場で破った好敵手の長いリストに、アルカジーム(Al Kazeem)が名を連ねることになった。アルカジームのロジャー・チャールトン(Roger Charlton)調教師は、その有力管理馬が偉大な優勝馬の2着に敗れたことを思い知らされた。
クリストフ・スミヨン(Christophe Soumillon)騎手は、ケンタッキーダービー(G1)でのムブターヒジ(Mubtaahij)騎乗後、ガネー賞(G1・ロンシャン競馬場)で騎乗するためにフランスに帰国していた。騎乗予定であったドルニヤ(Dolniya)が、レースの2日前に出走取消になったことにより、再度シリュスデゼーグルに騎乗することになった。そして、このコンビはG1・5勝を果たしたのである。
アルカジームはオリビエ・ペリエ(Olivier Peslier)騎手を背に、シリュスデゼーグルの2番手につけていた。しかし、シリュスデゼーグルはいつもの位置取りでゆったりと坂を下り、最後の直線で加速し、1馬身3/4差で優勝した。12月の香港カップ(G1)以来の復帰戦で、驚異的なパフォーマンスを見せた。
コリーヌ・バランド-バルブ(Corine Barande-Barbe)調教師は、次のように語った。「ガネー賞は4戦3勝です。初挑戦のときは休養明けで敗れましたが、今回は休養明けでも優勝できました。年齢とともに、進化しているのかもしれません」。
シリュスデゼーグルは、昨年、同レースでトレヴ(Treve)を破った後、中3週でイスパーン賞(G1)、中1週でコロネーションカップ(G1)を制している。
今年も、これらのレースへの出走を予定している。パディパワー社(Paddy Power)は、英ダービー当日(6月6日)にエプソム競馬場で施行されるコロネーションカップでのシリュスデゼーグルの単勝オッズを、一番低い7-4(2.75倍)としている。
バランド-バルブ調教師は、トレヴとの2回目の対戦を視野に入れているが、他の選択肢もあり得ることを認めている。
同調教師は、次のように語った。「“シリュス”はコロネーションカップ、プリンスオブウェールズS(G1)、エクリプスS(G1)に出走登録しています。まだ優勝したことがなく是非とも優勝したいと考えているレースは、トレヴとの対決となるサンクルー大賞(G1)です。また、イスパーン賞にも出走登録しています。これらのレース名をボードに貼り、“シリュス”自身に選んでもらいたいと思います」。
2015年ガネー賞の結果 | |||
単勝オッズ | 着差 | ||
1着 | シリュスデゼーグル | 3-1(4倍) | |
2着 | アルカジーム | 7-4(2.75倍) | 1馬身3/4 |
3着 | フェイト(Fate) | 12-1(13倍) | 3馬身 |
優勝馬関係者 | |||
馬 主 | ジャン-クロード-アラン・デュプイ(Jean-Claude-Alain Dupouy)氏 | ||
調教師 | コリーヌ・バランド‐バルブ氏 | ||
騎 手 | クリストフ・スミヨン氏 | ||
生産者 |
イヴォン・ルリムザン(Yvon Lelimouzin)氏 ブノワ・デシャン(Benoit Deschamps)氏 |
By Scott Burton
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[Racing Post 2015年5月4日「Veteran Cirrus guts it out to beat Kazeem」]