吉田照哉氏の煌めく繁殖牝馬グループに、新たな宝石、すなわちクラシック2勝馬アヴニールセルタン(Avenir Certain)が加わる。
アヴニールセルタン(4歳)は、ジャン-クロード・ルジェ(Jean-Claude Rouget)調教師に管理され、競走成績は10戦6勝である。2014年、仏1000ギニー(G1)と仏オークス(G1ディアヌ賞)を制した。最近では、ファルマスS(G1)でアメージングマリア(Amazing Maria)の3着となった。
アヴニールセルタンは、コヴィニエール牧場(Haras de la Cauviniere)で供用されるルアーヴル(Le Havre)の初年度産駒である。生産者は同牧場所有者のエリザベット・ヴィダル(Elisabeth Vidal)氏であり、母馬は勝馬でG2・3着の実績があるパギー(Puggy 父マークオブエスティーム)である。
アヴニールセルタンは、2012年のアルカナ社10月1歳セール(Arqana October yearling sale)でルジェ調教師により、4万5,000ユーロ(約630万円)で購買され、アントニオ・カロ(Antonio Caro)氏とジェラール・オーギュスタン-ノルマン(Gerard Augustin-Normand)氏に所有されていた。彼らは、2009年仏ダービー(G1 ジョッケークリュブ賞)優勝馬ルアーヴルも所有していた。
オーギュスタン-ノルマン氏のレーシングマネージャーで、コヴィニエール牧場の経営者でもあるシルヴァン・ヴィダル(Sylvain Vidal)氏は、次のように語った。「アヴニールセルタンは、偉大な生産帝国で繋養されるので、この取引に満足しています。吉田氏と関係をもつことにワクワクしています。アヴニールセルタンの所有権は、ジャンロマネ賞(G1・8月23日)が終わるまで、我々にあります」。
アヴニールセルタンは、吉田氏が所有する社台ファームで、多くの有名欧州牝馬の仲間入りを果たす。その中には、仏オークスを制したサラフィナ(Sarafina)やスタセリタ(Stacelita)、凱旋門賞(G1)を制したデインドリーム(Danedream)などがいる。
By Tom Pennington
(1ユーロ=約140円)
[Racing Post 2015年8月14日「Avenir Certain to join Yoshida's stellar band」]