海外競馬ニュース 2016年03月31日 - No.13 - 4
国際的な種牡馬ヒューソネット、25歳で死亡(オーストラリア)[生産]

 3月21日、G1馬30頭とチャンピオン馬20頭を送り出した種牡馬ヒューソネット(Hussonet 父ミスタープロスペクター)は、コーナーストーンスタッド(Cornerstone Stud 南オーストラリア州アンガストン)において、脳卒中のために25歳で死亡した。ケンタッキーで生産された同馬は、豪州とチリでリーディングサイアーになった。

 ヒューソネットの優良産駒には、2008年の豪州年度代表馬ウィークエンドハスラー(Weekend Hussler)、2003年のチリ年度代表馬で米国のG1を制したワイルドスピリット(Wild Spirit)、チリのチャンピオン馬で米国のG1を制したホスト(Host)がいる(訳注:2012年と2013年に安田記念に出走した香港馬グロリアスデイズもヒューソネット産駒である)。

 米国ジョッキークラブの統計によれば、競走年齢に達した19世代にわたるヒューソネット産駒には、ブラックタイプ勝馬97頭、重賞勝馬61頭が含まれ、獲得賞金総額は6,320万ドル(約72億6,800万円)に上る。ヒューソネットは2003年、2005年、2006年にチリのリーディングサイアーとなり、2007-08年に豪州のリーディングセカンドクロップサイアーとなった。

 コーナーストーンスタッドのプレスリリースにはこう記されている。「ヒューソネットは驚くべき一生を送りました。米国で競走し、南米チリのピルケ牧場(Haras de Pirque)に種牡馬入りし、2003年には豪州のアローフィールド牧場(Arrowfield Stud NSW州)に移動し、この5年間はコーナーストーンスタッドで供用されていました」。

 ヒューソネットはピーター・ブラント(Peter Brant)氏とジュリアン・シュナーベル(Julian Schnabel)氏の生産で、母は1987年の最優秀3歳牝馬サカヒュイスタ(Sacahuista 父ラジャババ)である。馬主はモハメド殿下で、ビル・モット(Bill Mott)厩舎に所属した。競走成績は7戦2勝で、アケダクト競馬場の1994年カウントフリートSと1993年セーフグラウンドSで3着となり、3着内を外したことは一度もなかった。

 ヒューソネットはブルードメアサイアー(母父)としても優れていた。ヒューソネットの牝馬は重賞勝馬27頭を出し、その中にはチリ、ブラジル、南アフリカのチャンピオン馬6頭がいる。最近では豪州G1馬エクストリームチョイス(Extreme Choice)が活躍中である。

 プレスリリースはこう締めくくられている。「ヒューソネットの血統は、その牝馬と牡馬を通じて引き継がれます。一流ブルードメアサイアーとしての評判は高まってきています。ヒューソネットは25年の一生をまっとうしましたが、コーナーストーンスタッドの誰にとっても大切な存在である伝説的な馬に『さよなら』を言うのは辛いものです」。

By Myra Lewyn

(1ドル=約115円)

[bloodhorse.com 2016年3月24日「Top Sire Hussonet Dies at Age 25」]