2016年の種付シーズンにおいて、スニッツェル(Snitzel)の種付料は昨年の8万8,000豪ドル(約704万円)から11万豪ドル(約880万円)に引上げられ、アローフィールドスタッド(Arrowfield Stud NSW州)で最高の種付料となる。
14歳のスニッツェルは、ワンジナ(Wandjina)、ホットスニッツェル(Hot Snitzel)、スウィートアイデア(Sweet Idea)、シェイマスアワード(Shamus Award)、シズリング(Sizzling)など7頭のG1馬を出している。
スニッツェルは今年、豪州の3つの主要なセリで最高価格馬を出した。その1つである4月のイングリス社イースターイヤリングセール(Inglis Easter Yearling Sale)では、G1・6勝馬ウィンクス(Winx)の半弟が230万豪ドル(約1億8,400万円)で購買された。
スニッツェルの父リダウツチョイス(Redoute's Choice)は、ランカンルピー(Lankan Rupee)、ムシール(Musir)、メリート(Melito 日本のオープン馬キャンベルジュニアの母)のようなG1馬を出している。今年も昨年と同額の11万豪ドル(約880万円)で供用される。
現在豪州サイアーズランキング2位であるナットアシングルダウト(Not A Single Doubt)の種付料は、昨年の3万3,000豪ドル(約264万円)から7万1,500豪ドル(約572万円)に引き上げられる。
ケンタッキーダービー(G1)とドバイワールドカップ(G1)を制したアニマルキングダムの種付料は、昨年の3万3,000豪ドル(約264万円)から2万7,500豪ドル(約220万円)に引き下げられる。これは昨年から据え置きのダンディール(Dundeel)の種付料と同額である。
また、リステッド(準重賞)勝馬サシーンスマート(Sassy 'N' Smart)を出したスマートミサイル(Smart Missile)の種付料は、昨年と同じ2万2,000豪ドル(約176万円)である。
オリンピックグローリー(Olympic Glory)は、フランスのブクト牧場(Haras de Bouquetot)からアローフィールドスタッドに再びシャトルされ、昨年と同じ1万9,250豪ドル(約154万円)で供用される。ディープインパクトの初年度産駒リアルインパクトの種付料も1万9,250豪ドル(約154万円)である。
新たに種牡馬入りした馬には、G3・2勝馬シザーキック(Scissor Kick)とG3馬パンザーディヴィジョン(Panzer Division)がおり、それぞれ1万6,500豪ドル(約132万円)と9,900豪ドル(約79万円)の種付料で供用される。
2016年に同スタッドで供用される種牡馬はほかに、マンハッタンレイン(Manhattan Rain)とチャージフォワード(Charge Forward)がおり、種付料はそれぞれ1万6,500豪ドル(約132万円)と1万1,000豪ドル(約88万円)である。
アローフィールドスタッドのジョン・メッサーラ(John Messara)会長はこう語った。「これら種牡馬12頭の半数以上は優秀なデインヒル(Danehill)の父系を受け継いでおり、最高の異系交配の選択肢を豪州とニュージーランドの生産者に提供することができます」。
「リダウツチョイス、スニッツェル、ナットアシングルダウトは、親子で競馬場やセリ場で活躍する産駒を出し続けるでしょう」。
「3頭のニューフェイスはたいへん魅力的な種付料になっています。リアルインパクトの存在により、生産者は国際的に活躍したディープインパクト産駒を2万豪ドル(約160万円)以下で自らの繁殖牝馬と交配させることができます。シザーキックとパンザーディヴィジョンも将来有望であり、最初は同様の種付料で供用されていたナットアシングルダウトやベネトー(Beneteau)のような成功を繰り返すかもしれません」。
By Bloodstock World Staff
(1豪ドル=約80円)
(関連記事)海外競馬ニュース 2016年No.12「リアルインパクト、豪州にシャトルされる(オーストラリア)」
[Racing Post 2016年4月13日「Snitzel heads Arrowfield fees for 2016」]