愛ダービー(G1・6月25日カラ競馬場) 2400m 3歳限定
英ダービー(G1)優勝馬ハーザンド(Harzand)は、すさまじい走りぶりで以前からのライバルであるアイダホ(Idaho エイダン・オブライエン厩舎)の粘り強い挑戦を振り切り、愛ダービーも制覇した。
ハーザンドは、英ダービーでアイダホを2馬身3/4差で破っていた。しかし愛ダービーでは、アイダホが残り400mを切ったときから脅かすような脚で迫ってきたので、優劣をはっきりさせるために戦わなければならなかった。
ハーザンドはパトリック・スマレン(Patrick Smullen)騎手の合図に応えて、アイダホに1/2馬身差をつけて優勝し、最終オッズ4-6(1.7倍)に応えた。
6月23日に4,000勝を達成したダーモット・ウェルド(Dermot Weld)調教師は、これで愛ダービー3勝を果たした。これまで、1996年にザグレブ(Zagreb 引退後に日本で供用。コスモバルクの父)、2004年にグレイスワロー(Grey Swallow)でこのレースを制していた。
今後の目標
ハーザンドの馬主は、アガ・カーン殿下である。同殿下は2000年に、シンダー(Sinndar)で英愛ダービー制覇に加え凱旋門賞(G1)優勝を果たしている。
ウェルド調教師はこう語った。「ハーザンドにはスピードがないと考えている人は多かったのですが、今日そうではないことを見せつけました。独特なパフォーマンスを見せる馬で、先行していた2頭をとらえるとあっと言う間に加速しました」。
「パトリックは上手く乗ってくれました。最高の日になりました。ハーザンドはしばらく休養し、凱旋門賞を目指すでしょう」。
コーラル社(Coral)とパディパワー社(Paddy Power)はハーザンドの凱旋門賞優勝に8-1(9倍)のオッズを付けている。しかし、ハーザンドに1番人気ポストポンド(Postponed)と同じオッズ5-1(6倍)を付けているブックメーカーもある。
優秀で逞しく頼りになる馬
スマレン騎手とウェルド調教師のコンビは、これまで平地の主要レースのほとんどを制してきたが、凱旋門賞はまだ優勝していない。ハーザンドはこのコンビに英ダービー初優勝をもたらしたが、凱旋門賞初優勝ももたらしてくれることを、スマレン騎手は望んでいる。
同騎手はこう語った。「アイダホ鞍上のライアン・ムーア騎手は一度仕掛けてきましたが、残り150ヤード(約135m)のところで再び並んできました。接戦となったことでかえって戦いやすくなりました。ハーザンドは優秀で逞しく頼りになる馬です」。
「ハーザンドがどこまで実力を伸ばすのかわかりませんが、凱旋門賞馬となってくれることを望んでいます」。
レース展開
ハーザンドは持久力のある馬だが、関係者はまずまずのペースで真っ直ぐ走るエベディイン(Ebediyin)をペースメーカーとして送り込むことで、そのスタミナが確実に持つようにした。
スマレンは序盤の駆け引きでハーザンドを3番手につけていたことに満足していたが、最後の直線に差し掛かったとき、ライバルたちを引き離そうとした。
道中ずっとハーザンドを追跡していたアイダホは、残り2ハロン(約400m)を切ったときに脅かすような脚で迫ってきた。しかし、ハーザンドは終盤で驚異的なパフォーマンスを見せて強敵をとらえ、その評価をさらに高めた。
By Tony McFadden
[Racing Post 2016年6月25日「Derby hero Harzand follows up at the Curragh」]