7月30日、ケンタッキーホースパーク(ケンタッキー州レキシントン)でケンタッキー州の馬産業をたたえるイベント"ハッツオフデー(Hats Off Day)"が開催された。このイベントにおいて、2012年&2013年の年度代表馬ワイズダン(Wise Dan)に第1回ルード&リドル・カムバック賞(Rood & Riddle Comeback Award)が授与された。
この賞は、深刻な健康問題を乗り越えて第一線に戻ってきた競走馬に授与される。2012年と2013年にBCマイル(G1)を連覇したワイズダンは、2014年に疝痛手術から回復。その後、バーナードバルークH(G2 芝)とシャドウェルターフマイルS(G1 芝)を制覇し、2015年に引退した。
トム・リドル(Tom Riddle)博士は、「ワイズダンは、深刻な健康問題を抱えながらも見事に競走に復帰した優れた競走馬の良い例です」と語った。
モートン・フィンク(Morton Fink)氏に生産・所有され、チャーリー・ロプレスティ(Charlie LoPresti)調教師に管理されたワイズダンは、年度代表馬に2度選出。その輝かしい現役生活を通じてルード&リドル馬診療所(Rood & Riddle Equine Hospital)の獣医師たちによりケアされ、ラリー・ブラムリッジ(Larry Bramlage)博士とスコット・ホッパー(Scott Hopper)博士が主治医を務めた。ブラムリッジ博士はワイズダンに整形外科の治療を行い、ホッパー博士は2014年の疝痛手術で執刀した。
父ワイズマンズフェリー(Wiseman's Ferry)、母リサダニエル(Lisa Danielle 父ウルフパワー)のワイズダンはエクリプス賞に6回選出され、通算31戦23勝(うちG1は11勝)、2着2回の成績を収めた。獲得賞金は7,552,920ドル(約7億5,529万円)。
ロプレスティ調教師はこう語った。「ワイズダンは卓越した競走馬で、彼がこの賞を受賞したことに私たちは感激しています。大手術を受けたのに短期間で回復し、レベルの高いレースで復活を果たしました。本当に驚くべきことです」。
「ルード&リドル馬診療所、とりわけブラムリッジ博士とホッパー博士はワイズダンの成功に大きく寄与しました。ルード&リドルのチーム全体に感謝します」。
ワイズダンは引退後、チャーリー&エイミー・ロプレスティ夫妻のフォレストレーン牧場(Forest Lane Farm レキシントン郊外)で繋養されている。半兄のG2馬サクセスフルダン(Successful Dan)もそこで引退生活を送っている。
By Anne M. Eberhardt
(1ドル=約100円)
[bloodhorse.com 2016年7月31日「Wise Dan Honored With Comeback Award」]