海外競馬ニュース 2017年01月05日 - No.1 - 1
日本調教馬がベルモントSで優勝すればボーナス100万ドル(アメリカ)[開催・運営]

 NYRA(ニューヨーク競馬協会)は、日本調教馬が総賞金150万ドル(約1億7,250万円)の第149回ベルモントS(G1・6月10日ベルモントパーク競馬場)を制した場合、100万ドル(約1億1,500万円)のボーナスを授与すると発表した。

 三冠競走の三冠目であり"テスト・オブ・チャンピオン"として名高いベルモントS(2400m)を制した日本調教馬の関係者には、優勝賞金80万ドル(約9,200万円)に加えてボーナス100万ドル(約1億1,500万円)が授与される。日本調教馬が1着同着であった場合、ボーナスは60万ドル(約6,900万円)となる。

 2016年には前田幸治氏のラニが、米国三冠競走のすべてに出走した史上初の日本調教馬となった。同馬はケンタッキーダービー(G1)で9着、プリークネスS(G1)で5着、ベルモントSで3着となった。同じく前田氏が所有していたサンデーブレイク(Sunday Break 日本産・米国調教馬)も2002年にベルモントSに参戦し3着となった。

 2015年の競馬法改正により、日本は毎年限定数の海外レースの馬券を発売できるようになり、ヌーヴォレコルトが参戦した2016年BCフィリー&メアターフ(芝G1)を対象に初めて米国のレースの馬券を発売した。このレースの発走時刻は日本時間の日曜早朝の4時43分であったにもかかわらず、馬券売上げは8億596万3,400円だった。

 競馬法改正後初めて海外馬券発売の対象となった凱旋門賞(G1・シャンティイ競馬場)の日本での馬券売上げは41億8,599万5,100円に達した。

 NYRAの競馬運営担当上席副理事長のマーティン・パンザ(Martin Panza)氏はこう語った。「日本の海外馬券発売は限定的ですが、米国競馬が大きく売上げを伸ばすチャンスになると確信しています。日本の関係者と話したところ、彼らは日本馬が出走するレースを対象に馬券を発売することが望まれていると述べました」。

 「日本には世界で最も熱狂的な競馬ファンがおり、私たちはチャーチルダウンズ競馬場の職員とともに取り組んできました。同競馬場は今年、米国に日本調教馬を引き付け、三冠競走のプログラムを充実するために、日本で"ケンタッキーダービーへの道"を実施しています」。

 このボーナスを受け取るには、当該日本馬はベルモントSの前に日本で3戦していなければならず、三冠競走に出走登録されていなければならない。三冠競走への第1回予備登録締切は1月14日で、第2回予備登録締切は3月20日である。

 パンザ氏は、現在行っている日本馬勧誘の取組みは、7月8日に施行されるベルモントダービー(G1)やベルモントオークス(G1)、ベルモントゴールドカップ招待S(G3・6月9日)、メトロポリタンH(G1・6月10日)など、ニューヨークの権威あるレースへの追加的な出走登録に繋がるかもしれないと述べた。NYRAはこれらのレースへさらに日本馬を引き付けるために輸送費を補助する予定である。

 パンザ氏はこう付言した。「NYRAは米国において国際レベルで競馬を提供できる数少ない組織の1つです。NYRAは欧州から出走馬を引き付けるために素晴らしい仕事をしてきており、今ではベルモントパーク競馬場とサラトガ競馬場に日本馬を引き付けるために組織的な取組みを行っています。この取組みの中で、JRAと協力して仕事ができることを楽しみにしています」。

By Blood Horse Staff

(1ドル=約115円)

[bloodhorse.com 2016年1月3日「NYRA Offers $1M Bonus to 2017 Belmont Winner from Japan」]