海外競馬ニュース 2017年04月27日 - No.17 - 4
メルボルンカップ優勝のペイン騎手、ロイヤルアスコット開催で騎乗予定(イギリス)[その他]

 2015年に女性初のメルボルンカップ(G1)優勝騎手となったミシェル・ペイン(Michelle Payne)騎手のロイヤルアスコット開催での騎乗馬が見つかった。同騎手の友人ジェーン・チャプル-ハイアム(Jane Chapple-Hyam)調教師が、イタリアのG2勝馬カスペルスキー(Kaspersky 6歳)を購買してニューマーケットの厩舎に迎えたのだ。

 ペイン騎手はこの夏、ロイヤルアスコット開催とシャーガーカップで騎乗するために、2009年以来初めて、英国を訪れる予定である。

 通算成績14戦8勝のカスペルスキーは、昨年夏にドイツのG2競走で優勝し、その後ヴィットリオディカプア賞(G1)で3着となった。今後はクイーンアンS(G1)を目指す予定であり、その後は豪州に移籍して、ペイン騎手の管理の下で競走生活を続けるだろう。

 チャプル-ハイアム調教師はこう語った。「ミシェルとは連絡を取り続けています。本当はメルボルンカップに出走させる馬を探していましたが、クライアントたちにとっては高額すぎます。したがって、私はミシェルにこの馬をエミレーツS(G1 前マッキノンS)に出走させるように勧めました」。

 「3月21日に購買したカスペルスキーは、25日に厩舎に到着しました。英国で少し走らせてから、エミレーツS(フレミントン競馬場)に出走させ、その後ミシェルの厩舎に預けてそのまま豪州でキャリアを積ませます。ミシェルにとって欧州の重賞勝馬を管理馬として迎えるのは素晴らしいことであり、またこのようなことができれば良いと思います」。

 豪州の引退実業家のアーネスト・クラーク(Ernest Clarke)氏とその妻ロンダ(Ronda)氏のために購買されたカスペルスキーは、今シーズンは5月3日のアスコット競馬場のリステッド競走から始動する。

 チャプル-ハイアム調教師はこう付言した。「カスペルスキーには、クイーンアンSで50-1(51倍)の単勝オッズがつくと思います。G1馬に挑むことになりますが、彼のようなG2馬も少しはいるでしょう」。

 「カスペルスキーは素晴らしい馬で、フレミントンで出走するときには重要なことですが、夏によく走ると思います。私たちはロイヤルアスコット開催を楽しみにしていますが、彼が健闘してくれたらなおさら嬉しいです」。

 31歳のペイン騎手は昨年10月から調教活動も行っている。同騎手はヘラルドサン紙(Herald Sun)にこう語った。「信じられないほど素晴らしいチャンスです。カスペルスキーに騎乗することも調教することも楽しみにしています。それに、ロイヤルアスコット開催で騎乗できるなんて凄いことです」。

 ペイン騎手は騎手であると同時に免許を持つ調教師である。BHA(英国競馬統轄機構)によれば、クイーンアンSで他に管理馬を出走させていないのであれば、競馬施行規程上騎乗は認められるとのことである。

By Jon Lees

[Racing Post 2017年3月29日「Melbourne Cup winner Payne set to ride at Royal Ascot」]