ピエール-シャルル・ブドー(Pierre-Charles Boudot)騎手(24歳)は、301勝を挙げて年間最多勝利数を更新してから2週間も経たずして、すでに新たな目標を視野に入れている。
ブドー騎手は実り多い2016年シーズンにおいて、クリストフ・スミヨン騎手が保持していたフランスの年間最多勝記録228勝のみならず、ピーター・シールゲン(Peter Schiergen)氏が保持していた欧州の年間最多勝記録273勝を塗り替えた。
ブドー騎手は1月3日(火)夜、ポルニシェ競馬場においてフィラント(Filante フランシス・グラファール厩舎)で今年の初勝利を挙げた。その翌日を珍しく休日としていた同騎手はこう語った。
「今年もここ数年と同じように騎乗するつもりです。フランスにとどまり、昨年末のような最速ペースではなくても、まずまずのペースを確保しようと思います。カーニュ-シュル-メール競馬場の冬開催で騎乗するなど各地で乗り続け、シャンティイ競馬場で競馬が始まればそちらに戻る予定です」。
スミヨン騎手はドバイワールドカップカーニバル初日(1月5日)に騎乗するが、2015年にブドー騎手と同時受賞したリーディングタイトルを奪回するために、冬場はもっとフランスで騎乗することをすでに公言している。
ブドー騎手はこう語った。「いつもどおり騎乗し続けて、半年後に再びリーディングを狙えそうであれば、その目標に向かって進むつもりです。いずれにしても、できるだけ多くの勝利を挙げるようにベストを尽くします」。
2017年シーズンに向けてブドー騎手にとって最も励みとなることは、昨年後半にジャンリュックラガルデール賞(G1)優勝馬ナショナルディフェンス(National Defense)やクリテリウムドサンクルー(G1)の優勝馬ヴァルドガイスト(Waldgeist)など数多くの優良2歳馬に騎乗したことである。
「再びこれらの馬に乗るのが待ち遠しいです。私にとって嬉しいことは、これらの馬が3歳シーズンでそれぞれ進む路線が異なることです。ナショナルディフェンスは真のマイラーである一方で、ヴァルドガイストはもっと持久力があります」とブドー騎手は付言した。
ブドー騎手はゴドルフィン、カリド・アブドゥラ殿下、ヴェルテメール兄弟などの有力馬主の契約騎手ではないが、2016年のリーディングタイトル獲得には師事するアンドレ・ファーブル(Andre Fabre)調教師の管理馬での38勝が後押しとなった(ゴドルフィン、カリド・アブドゥラ殿下、ヴェルテメール兄弟のフランスでの主戦騎手はそれぞれ、ミカエル・バルザローナ騎手、ヴァンサン・シュミノー騎手、マキシム・ギュイヨン騎手が務める)。
By Scott Burton
(関連記事)海外競馬ニュース 2016年No.44「ブドー騎手、フランス年間最多勝記録229勝を達成(フランス)」、2016年No.47「ブドー騎手、平地競走の欧州年間最多勝利記録を更新(フランス)」
[Racing Post 2016年1月4日「Boudot heads into new year with hope and determination」]